痛めた足で考える。還暦のトライアスロンライフスタイル。

TIPNESS南行徳のプールは、ロッカーから階段を降りてコースへと向かう。昨年までは、足が痛くて、まず右足を一段出して次に左足をそろそろと揃えるといった具合だった。それが壁に手を触れながらも、普通に交互に足を運べるようになり、昨日はようやく壁に手を触れることなく、普通に降りることができるようになった。でも、降りてプールサイドを歩くときは痛みが走り、左足をひいてしまう。
そんな状態なのでスイムに続くランの練習はお休み。自主連でプールでのウォーキング、エアロバイク30分、背中・肩の筋トレをこなして、350円整体マッサージへ。
29日に参加を予定していたドイツ村駅伝、30日に同じく参加を予定していた新宿ハーフも取り止めを決定した。
この感じでいくと、歩くトレーニング開始にあと2週間、ランのトレーニングにはさらに2週間ぐらいかかるかなあ。
今回のこの足の痛みについては、いくつか考えさせられるところがあった。
あるWebサイトで、次のような説明をみつけた。
「加齢に伴って、徐々に足底筋膜炎を起こしやすくなります。自然に痛みが出てくる場合もありますし、急な長距離歩行、立ち仕事などがきっかけになることもあります。」
痛めた当初は、ロタ島大会でのランが原因と単純に考えていたが、回復にこれだけ時間がかかると、「加齢に伴って、徐々に足底筋膜炎を起こしやすくなります」という一文がずしりと腹に響いてくる。腕のしびれも含め、やはり1年間のつけが身体にきているのか、それは年齢に応じたことでもあるのかと、しみじみと感慨にひたってしまう。
だからといって「仕方がないや」というわけではない。であるならば、この年齢ならではの身体の作り方を探していかなくては、という方向に頭が働いていく。
具体的にどういうことかといえば、「ゆっくりと慎重に」となろうか。いきなり何かを始めない。ゆっくりとおっかなびっくりで始めていき、身体に及ぶ反応を確かめる。
あるいは何か変だと思ったら立ち止まって対処を行う。
例えばロタのランでは、当初、左足の靴下がしっくりこないで、よほどいったん立ち止まってはきなおそうかろ思った。それが今回の痛みの原因とは思わないが、還暦の心構えとすれば、やはりあそこは立ち止まらなくてはいけなかった。
あわせて、ゆっくりのリズムを粘りに変える。これは先を急ぐのではなく、絶えず身体と語り合い、手加減をしながら続けていく感覚だな。大切なのは続けていくこと。それにより、スタミナなど蓄積するものが増えていく。だから「今日はやめようか」と思わずに「できるところはやっておこう」という発想にたつ。
そんなふうにして、この1年で、還暦ならではの、自分の身体をつくってみたい。そんなことを考え始めている。
トレーニング用語でいえばLSDだな。
ここでもあるWebサイトからの引用。
「LSDとは、英語の「ロング・スロー・ディスタンス(Long Slow Distance)」の頭文字をとった略称で、文字通り、長い時間、ゆっくりと、長い距離を走るトレーニングのことです。・・・注意すべきなのは、連続して長く走ること。できるだけ立ち止まらないように継続して走るようにしましょう。反対に、カラダが楽だからといって途中からペースを上げてしまうのも禁物。ペース走トレーニングと同じように、足の運びを整えて同じスピードで走り続けることが大切です。」
この感覚をランのトレーニングばかりでなく、他の種目にも、さらには日々の暮らしのありかたにも敷衍していくのが、私の考える、あるべきイメージに近い。
それが私の「還暦トライアスロンライフスタイル」というものであり、言い換えれば、この足の痛みから、改めて「ライフスタイル=日々の暮らしの形」を考えるようになった。
「無理をせずに、適度な緊張を持続するような生活の過ごしかた」とでもいえよう。
昨日は久しぶりに大学時代の同級生と二人で新宿で呑んだ。二人きりで呑んだのは30年ぶりぐらいかもしれない。大学は明治大学の演劇専攻で、やはり演劇専攻というのは多少は珍しいひとつの個性であり、久しぶりに、微妙なところで価値観を共有する会話を楽しんだ。ちなみに彼は役者志望で、私は演出志望であった。
彼はタイやベトナムへの一人旅にしばしば出かけるという。彼が話すと、それって自作自演の即興舞台のようになる。さらに60歳というのは、その年齢だけでかなりの個性となる。役づくりの輪郭がはっきりとするではないか。ちょっと刺激されたな。
タイにはこのブログを通して知り合ったトライアスリートのKenさんがいる。タイのトライアスロン大会に出て、そのままタイ~ベトナムをめぐる60歳のバッグパック一人旅というのが、いま頭に浮かび始めている。舞台はいいじゃないか。そこで誰に出会うだろう。愛らしい子供、はにかむ美少女、黄色の衣を着た若いお坊さん、歯の抜けた老婆の笑顔。。。。
さあて、足が治るのが、楽しみだ。
思い出が 冬の夜風に 千切れてく
ゆっくりと 冬の日差しに 和むかな
過去を共有する人と語り合うのは楽しい。
思い出のなかに明日への気持ちがみえてくる。

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