今年の夏至は6月22日。今日は19日。夏至の夕刻を楽しみたく、6時から7時まで、黄昏の風景につつまれながら、江戸川沿いを走った。途中、あまりの景色の美しさに思わず足をとめ、しばらく歩きながら、ゆっくりゆっくりと暮れていく江戸川沿いを満喫した。
「秋の日はつるべ落とし」とは言うが、この時間が止まったかのような夏至の夕刻を指す言葉はないものか。
今日はうすぐもりのためか、夕焼けは見られず、空は微妙な灰色のグラディエーションを示し、そのなかを雲が切れ切れとなり、少しずつ少しずつ流れる。遠く橋の街灯に日がともりだし、それに続くようにマンションの窓にも、あちこちと灯がともる。
風もさわやかで穏やかな空気があたりを支配して人をメランコリックな気分にさせてくれる。
ここしばらくは夕刻のランが楽しみだ。
足の具合は完璧完治とはいかず、走っている最中も常に違和感を感じているような状態であるが、走れるというのは気持ちのよいものだ。
今日はこのランに出る前に、スイムの自主トレを行った。そこでなんと25メートル20秒というタイムを達成した。
これは夢か現実か、何かの錯覚、間違いではないかと思う。あるいは今日は間違いではなくとも、また達成することは果たして可能なのか。なんとも心もとないが、それが錯覚であるとしても、ある手ごたえがあったことは確かだった。
このところの自主トレはフォーミング重視で、プルブイをはさみ、大きく、ゆっくりと泳ぎながら、自分なりのフォームを探っていく。ついこの前まではブレスの際に左肩と顎がつながっている感覚で顔をあげることに専念していたが、最近のテーマはローリング。
大きくローリングすることで、腕をしっかりと伸ばし、その連続で腕をかいて水にのる感覚を探し出す。それを続けているうちに肩が回りだし、それにつられて腹筋に力が入って腰が浮き、リズムができて、「いい感じ」となり、タイムを計ると20秒で驚いた。驚いて何回もためし、確かめ、プルブイをはずして泳いでみても20秒を達成できた。
これまではなかなか30秒を切ることがかなわず、ゆったり気分では35秒、最速で29秒。昨夜のトレーニングでも、一人大きく取り残され、息も絶え絶え意気消沈であったのに、今日は、これまでにないラクな感覚で20秒。一日で15秒も短縮するなんて現実にあるのかね。しかもこの歳で。
50メートルのタイムも試したいと思ったが、なぜか怖くて見送った。このあたりの微妙な心境が我ながら面白い。
たまたまこの日だけの偶然でないことを祈りたい。でも明日は札幌出張。火曜日のトレーニングで確かめることになるが、いやあ、もう、いまからドキドキしてしまう。
スイムについては、私のトライアスロンチャレンジでの最大の課題として、これまでもしばしばこのブログで扱ってきたが、ホノルル以降、やや気がなえていた。なんともうまくいかない状態にじれて、しばしばあきらめの心境ともなった。
でも、よく世間でいわれるように、続けていれば扉は開くものなのか。
いやいや、まだわからないよ、と思っている。
あるいはプールはよくても、海の閉所恐怖症は依然そのままなのかもしれないではないか。
などと心は乱れて、これからのスケジュールを確認している。
6月24日 金曜 トータルイマージョン船堀でのスイムチェック。久しぶり
6月26日 日曜 海錬。今年初で楽しみ
7月2日 土曜 ATA恒例の15分タイムトライアル。前回は500メートル
7月3日 日曜 昭和記念公園でのスプリント。翌週のタテトラの準備大会
7月10日 日曜 館山トライアスロン
けっこうタイトだが、果たして楽しめるのか落胆するのか。
私としてはかなり「山場」にきたようなドキドキ感がある。
このドキドキ感だけは楽しめそうだ。
灰色の 夢につつまれ 夏至の夕
水錬の 身体で確かめ 夏近し
仕事も含めた暮らしの全般について、もう少し、緊張を高めて、この夏に向かいたいと思っている。
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