これも老化か。道頓堀のなんでもない階段で肉離れ転倒!!!

トライアスロン
  右足太腿の前面に肉離れを起こしてしまった。今回のはこの顛末のご報告。

コトが起きたのは10月26日の午後6時。場所は大阪道頓堀。この日の出張仕事は終え、久しぶりの大阪の知人とビールと日本酒で今井のうどんを楽しみ、「さあ帰るか」と店を出る。大変な人手と活気に心躍る。今回の衆議院選挙では「景気の回復実感はまったくない」と連呼されたが、私の実感アンテナとしては、一昨年あたりからだいぶ回復している。「実感はまったくない」という人間が安定した立場でけっこうな収入を得ている。こっちはギリギリで生きているので、アンテナ感度のできが違うんだよ。おっと話が横にそれた。
「結構いいじゃない」と明るい気分で道頓堀に向かい、橋の横の階段を数段下ったところで、右足太腿前面に「ピキッ」と衝撃が走り、その場で転倒した。自分の感覚としては、普通に階段を下っていたらいきなり起きた。けつまずいたわけではない。前に転がったわけでない。その場で、ゴロリと倒れ、ひどい痛みにのたうち、息を整える。その瞬間に頭に浮かんだことは「果たして東京に帰れるか」。すぐにはわからない。いくつか深呼吸をすると、多少は落ち着き、知人の心配する声にも「大丈夫、大丈夫」と返事をする状態になる。
しかし、痛みはひどく、右足はまったく効かない。通りがかりの人も心配して声をかけてくれるが、「大丈夫、大丈夫」と返す。おもしろかったのは、外国人のおばちゃんが「OK?」と声をかけてくれたこと。異国の遠い空、どういうわけか一人道頓掘を歩く外国人のおばちゃんに何ができるわけでもないだろうが、咄嗟に声をかけてくれたんだ。「偉いよなあ。見習わなくちゃ」などど頭を巡らせているうちに、ようやく自分を取り戻してきた。この間2分ぐらいかなあ。
次は立ちあがること。右足に力を入れると激しい痛みで、一人では立ち上がれない。知人に助けてもらいながら立ち上がる。ここでまた深呼吸。次に歩き出す。右足を膝を伸ばしたままの状態でれば、何とか歩けることがわかり、ともかく安堵。「大丈夫だ。さあ、帰ろう」と地下鉄駅に向かう。ゆっくりゆっくりで歩くことができ、知人とも会話ができる。するとダンダンと元気もでてくる。「ああ、これで帰れそうだ」とここでようやく一安心となった。
次は地下鉄の駅。一歩一歩、右足の膝を曲げなければ、階段の登り降りもできる。
ということで、足を引きながら新幹線へ。ここではどのようにして席に座るかが大問題。これも右足を伸ばしたまま、あちこちをつかまってようやく腰を下ろす。
アルコールはいけないかなあ、などとも思ったが、気持ちを落ち着かせたく、缶ウイスキー水割りをチビチビとやりながら、いろんなことを考える。
やっぱ老化かなあ。身体が固く、特に太腿の筋肉が固くて正座もまともにできないほど。老化はこうした弱いところに出てくるんだなあ。治ったら下半身ケアに取り組もう。
しかし、どんなに金を持っていても、生活保護を受けていても、転ぶときは身一つ。老いるということはまさに身一つなんだよな。もちろん死んでいくのも身一つ。改めて「身一つ」を噛み締めた。いやいや身一つがいやなわけではない。「そんなもんだよ」とサッパリとした気分でいる。
新幹線で東京着、ゆっくりゆっくりで地下鉄駅に。おお、痛みがひどくはなっていない。右足を曲げない歩き方にも慣れてきた。地下鉄では前の席が空いた時には座るかどうか迷ったものの、痛みを感じつつ座る。こうして一つ一つを確認していく。不自由ながらも上達していくのが面白くもある。膝は曲げられないが、足の指先に意識でいて力を入れてみる。なるほど多少は歩きやすいか。南行徳の駅に着きタクシーに。タクシーの座席に座れるのが、心配であったが、足をひいて歩くのもいささか疲れた。
無事帰宅し、まずはロキソニンを飲み、ボルタリンを塗り、冷蔵庫に常備している保冷剤でアイシング。次の問題は、どのようにして布団を敷き、横になるか。私は畳の部屋で布団を敷いて寝ているのだ。ただ立っているのは問題はない。痛みもひどくはない。しかし右膝を曲げると全身が痙攣するほどの激痛が走る。そろりそろりと、動作の一つ一つを確かめつつ。やってみればそれほどの難儀ではなかったが、どうやって横になるのかがわからない。いろいろと考え、試し、最後は倒れるように横になった。
そして最大の問題が訪れる。深夜にトイレで目が覚める。さあ、どうやったら起きることができるのか。これが実に大変だった。這っていくしかないかとも思ったが、這いながらあちこちにつかまり、ようやくトイレへ。ああ。
台風来たり 道頓堀で 肉離れ
今回のことは「普通に階段を降りている」状況での発症が情けない。こんなことは生まれて初めてだ。だから「老化だなあ」と思ってしまう。このようにして、弱いところから、だんだんと老いていくという実感が生まれてくる。
写真は転倒直前の道頓堀。これから橋に向かい。橋の横の階段で転倒した。

コメント

タイトルとURLをコピーしました