走っているうちから、これはカットオフされるかもと思っていたので、目の前で進行を止めるマーシャルの姿を見たときは「ああ、やっぱり」の印象で、思いのほかサバサバとした気分でバイクを降りた。
悔しいと思うのは、身体がそれほどダメージを受けた感じがなく、けっこう元気なこと。これならもっと頑張れよ、と我が身に言いたいところだが、走っているときはいっぱいいっぱいであったのだ。
レースの振り返り。
1.9キロスイムの制限時間は70分で、私のタイムは01:01:03。スイムの突破は念願であっただけに、バイクに乗ったときは、とにもかくにも安堵した。さあ、行ってみようの気分であったのだが・・・・。
スイムは休みなく泳ぎ切ることを課題にしていたが、方向確認のために、何回かストップをした。さらに折り返しにあたる第3ブイでは、ブイにぶち当たり、ブイのネットに時計がからまり、これがなかなか外れず大いに焦った。近くのライフセーバーが「ここを越えるとラクですよ」と声をかけてくれる。確かに戻りは追い潮のようで調子は落ち着いてきたが、果たして間に合うか、焦りつつ我が身を励ます。
そして最後のブイを越えて時計をみると45分。「ああ、これでいける」と喜んだが、それから最後の300メートルぐらいが大変。疲れたのかフォームが崩れる。波で流される。ライフセーバーに「ゴールまで100ぐらい?」「いや、200ですね」と確認する。この時点で50分。ここで終わってはいけないとアドレナリン全開でスパートしてなんとかたどり着いた。ということは最後は200に10分もかかったか。波に流されたにしろ、時間を使い過ぎだろう。
陸にあがり、慌ててトランジットに向かうのだが、バイクスタートまでの距離が長い。スイムの時間制限が1時間10分で、バイクスタートの制限時間が1時間13分。私のタイムでは10分ほどでバイクスタートに立たねばならないので、ここも大いに焦り、カタカタとバイクシューズを響かせ、バイクを押して走る。バイクスタートのラインを越えてホッとしながら手袋をはめ、水を飲み、心を落ち着かせて90キロのバイクスタート。
初めの30キロは平たんなコースで、ここで時間を稼がねばと頑張ったのだが、どうもペダリングがスムーズでない。予定ではこの辺りは時速30キロ平均近くでいくつもりだったが、平均25キロを割ってしまう。まだ身体がなじんでいないのかなあ。自問しつつ何とかスピードに乗ろうとするが、風の影響か、手応えはよくなかった。機先をそがれた。
でも30キロあたりまでは、最低目標の平均23キロをかろうじてキープしていたのだが、30キロ以降、周辺が農地になると坂と曲がり角の連続で、平均時速はドンドンと落ちていく。メーターを平均時速表記にしていたのだが、めげてしまうので、途中から走行距離表示に変更してひたすらペダルに向かうのだが、連続する坂にドンドンと力を奪われていく。山岳コースのような劇坂ではないが、曲がり角と坂が連続する。そのうち長い登り坂が多くなり、50キロを超えるあたりで、これはカットオフされるぞの予感が湧いてくる。そして目の前にマーシャルが飛び出しでアウト!!!平均時速は20キロを超えた程度まで落ちていた。これではカットオフになる。感覚的には2ランクぐらいは力足らずのような気がする。
しかしタフなコースを70キロまで走れたのはいい経験となった。
そのいい経験を振り返る。ところどころいい感じで走れる瞬間が訪れた。しかしそれが長続きしない。疲れてしまうのだ。身体が慣れていないのだと思う。これは今後の練習で克服できると思う。
坂では時速が7キロまで落ちてしまい。ペダルをこぐだけでいっぱいいっぱいとなるのだが、その段階で大きく息をはき、力を抜くと、ペダルを楽に回せるようになった瞬間が何回かあった。これも次回への手がかりのように思う。
どうも何かコツがあるように思う。まったく感覚的な印象なのだが、そのコツをつかめば、バイクの入口に立てるような気がする。
こんな感覚も、やってみないと分からないのだ。
だからやってみてよかったと思う。
あと、スイムはようやく山を越えることができたように思う。
これは念願であったのだ。嬉しい。
バイクもいずれそうなる時が来るだろう。楽しみにしよう。(笑)
知多夏山 息も絶え絶え ペダリング
レース後1週間。そんなに疲れてはいない。身体の痛みもない。これがカットオフの中途半端なところだが、でも、まあ、仕方ない。
今回のカットオフでリベンジを意気込むような気分はない。無理なく続けていけば、気が付けばどこかに行けていると思う。そんな軽い感覚でいる。
今年は11月に伊是名トライアスロンがあるが、今回のレースで伊是名はいけそうな手応えをえた。伊是名は3年前にスイムでカットオフされていることを考えれば、自分なりに上達はしているのだろう。上達は楽しみを広げる。まずは伊是名を目指してみよう。
写真は私だけDNFで残念な記念撮影。
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