陽が射さず、寒く、暗い日が続いている。今朝は昨夜からの雪が降っている。昨日から喉の炎症が始まり、注意して早く床についたが、目覚めたのは8時10分。市川市に粗大ゴミ回収の予約をしており、処分する机を8時までに指定の場所に出さなくてはならない。大慌てで着替えて持ち出した。気がつくと、今日は鼻水も出る。こりゃ風邪だなあ。
風邪といえば、Uさんの話では、TTA渋谷同期生水泳仲間のKさんも風邪で2回レッスンを休んだと言っていた。Kさん風邪はもうOKですよね。
今日は17時からの打合せまで、家での作業としよう。ちょうど明日までの企画書をまとめなくてはならない。そのウォームアップでブログに向かう。
一昨日の16日は私の59歳の誕生日。50代最後の誕生日。母によると、私の誕生日である昭和26年2月16日は大雪であったという。いまネットで調べてみると「東京で観測史上(1946年以来)一番の最新積雪は33センチ。1951年(昭和26年)の2月15日のことでした」とある。初めて知った。しんしんと降り積もる大雪、刻々と変わる町並みの光景、音が雪にかき消されていく静寂のなか、母は陣痛を迎えて私を生んだのだ。劇的な印象がある。ふと気が向いてついでに調べると高倉健、金正日が同じ誕生日、といっても何の感慨もないが。
今年の誕生日は、トライアスロンのトレーニングを始めてからの初の誕生日。おおげさに言えば、(まだレースに出ていないが)トライアスリートとしての初の誕生日。大雪の誕生日に次ぐ、寒空の第二の誕生日として記憶しておこう。
いま気がつけば、多少の寒気もある。心配だなあ。心配というのは、明日の17時に、スイムのクリニックを予約しているからだ。
(TIスイムサロン船堀 http://tisalon.jp/ スイム・クリニック(50分、料金税込6,300円)。水泳上達の最初の一歩は、まず自分の泳ぎを知ること。トータル・イマージョンの経験豊富なコーチが、あなたの泳ぎを徹底的に分析してカイゼンのための方法を提案します。)
泳ぐ姿をビデオで撮り、それを見ながらアドバイスをいただけるとのことで、前から気になっていたが、場所が船堀と、引越しで自宅に近くなったこともあり、予約を申し込んだ。この報告はまたの機会に。風邪でも絶対に行くと覚悟を固める。
トライアスロンのレッスンを受けるようになり、スイムについても、様々な理論があることを知ることになった。始めた当初はいくつかの入門書やネット、DVDなどをあさってみたが、いまはあまりそうしたことは行わない。ともかくいまお世話になっているコーチ(岩田コーチ、平野コーチ)に素直に習うことを第一に考えている。身体は動かなくとも、「素直に習うこと」なら私にもできることなのだ。「素直に習う能力」、即ち吸収する力を最大化しようと思ってレッスンに向かっている。今回のクリニックは、これまでのコーチの助言を我が目で確かめることになるだろう。「素直に習う能力」を更に向上すべく、ちょっと期待をしている。
新天地 江戸川川面 雪が舞う
雪のなか 生誕の時 探し出す
早く暖かくなってほしい。
陽射しを受けた江戸川沿いを気持ちよく走りたい。
風邪が早くなおるように。
投稿者: iwasakihiroshi
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2月16日 50歳代 最後の誕生日
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私もアスリート? オリンピック応援の心境変化。
オリンピックが大好きだ。お金と時間があれば、4年ごとに(冬季を含めれば2年ごとになるか)オリンピックの追いかけをしたいと思っている。何が好きかといえば、やはり、世界最高の能力を備えたアスリートたちが究極の目標としている舞台だからだ。そのパフォーマンスを見るのはそれだけで、ただただ「ありがたい」という気持ちで、同じ人間として理屈なく陶酔する。種目として一番好きなのはなんといっても100メートル。まさに最高中の最高の人間があつまった舞台であり、こちらは純粋に観客として楽しんできた。肉体の芸術だ。
そこで、今回の冬季オリンピック。私の関心はなんといっても村上愛子であった。金とまでは言わなくとも、村上愛子にメダルをとらせたかった。今日は朝からハラハラドキドキで、見ていられないほどに撞着し、レースが終わったあとは呆然として心落ち着かず、スポーツジムにトレーニングに出かけて自分を取り戻したほどだった。
こんなふうにスポーツを見たのは始めての経験だ。私はモーグルという競技にとりわけ関心があるわけではない。村上愛子のレースを追いかけてみてきたわけでもない。彼女のパフォーマンスに陶酔したこともない。つまり、村上愛子というモーグル選手のフアンではない。ただ、アスリートとしての彼女のもつ前向きな明るさ、心和ます爽快感に心ひかれ、テレビで伝えられる12年の努力の軌跡を目にすると、応援せずにいられなくなる。
そうした心理は、彼女の多くのフアンにもあるものとは思うが、私の場合、誠に恥ずかしながら、自分としては、アスリートとしての共感があるように思えている。その共感というのは、「修練」への共感とでもいおうか。自分もささやかながら、トライアスロンという修練に向かうなか、オリンピック選手への、一流のアスリートへの、人間としての尊敬の念といったものが芽生えてきた。
あそこに行くまでにどのような努力を積み重ねてきたのか。しかもその努力の積み重ねが一瞬にして崩れてしまうこともある。特にモーグルなんて競技はアクシデントの要素が極めて大きい。それを前提に向かっていく人々の勇気に心うたれる。
こうした心境は、年寄りの趣味とはいえ、トライアスロンを始めて初めて知ったことだ。
始めてみることで知ることは実に多い。というよりも、私たちは始めてみることでしか、何事かを知る方法はないのかもしれない。こうした考えも、いま、こうして書くことを始めてみることで知ったことなのだ。
踊るよう 滑り降りるや 美しき
息をつめ 雪のカナダに 思い込め
私のバンクバーオリンピックはもう終わったような思いでいる。 -
2010年2月11日木曜、ライアスロンライフのスケッチ
9時半にTIPNESSへ。5分ほど早く着いたが、もう先に2名。ついで続々と集まってくるが、一様に、男も女も高齢者。私より10歳は年長、70歳ぐらいかな、という印象。
私が以前大森でスポーツクラブに通っていたのは、20年ほど前。その時は中年女性(主婦?)の姿が目立ったが、いまは高齢者なんだなあ。いまの日本の現実に直面した印象。
プールに行くと、ここは女性ばかりで3名。年齢は見た目やはり70歳ぐらいか。この方々が、まあ、よく泳ぐんだ。静かに、ゆったりと泳いでいく。多分30分はそのままに泳ぎ続ける。凄いよね。こちらも負けてはならじと泳ぐが、はじめは200で、次いで100メートルで足をついてしまう。仕方なく、100メートルを1セットにして、30秒の休みをとって6本。そのあと、50メートルでやはり5~6本。
女性の方々は、それぞれの泳ぎをすますと、それぞれにサッとプールをあがっていく。お互いに会話をかわすわけでもない。そのベタベタしない様子が潔くていい感じなんだよね。きっと毎日来ているんだろうなあ。朝の1000メートル水泳が生活になじんでいるんだろうなあ。なんて思いつつ、どうも200で足をつく自分が歯がゆいが、これも現実なのでいたしかたない。きっと彼女たちもやってきたように、日々積み重ねていく以外に方策はない。
プールで1時間の後はマシンルームに行き、バイクに挑戦。ケイダンス100~110レベルで20キロ。約40分。次にランニングマシンで、時速10キロレベルで20分、3キロを越える程度。昔と比べると、テレビがついているなど、マシンも違うんだよね。
ということで、TIPNESSの会員初体験で、十分に堪能した。あと、このスポーツクラブでいいなあと思うのは風呂の設備。私の友人で、いつもスポーツクラブで風呂をすませているので、自宅で風呂に入るのは年に数回というのがいるけど、ここでも、シャンプーなどお風呂セットを持ち歩いている人をロッカーで見かけた。でも私としては、スポーツクラブでお風呂セットというのはどうにも似つかわしくなく、そのうえその人が立派な胸毛でぽっちゃりタイプということで、そのアンバランス加減に思わず笑ってしまった。
第1回のスポーツクラブ体験は満足、満足。以前にスポーツクラブに通っていたときは、特定の目標はなく、なんとはなしの減量、健康管理であったが、今回はトライアスロンがある。満足というのも、「ここならキチンとトレーニングができそう」という実践的な評価となる。
この日は、夜の7時にUさん夫妻と日比谷で待ち合わせ、ドイツ風のビアホールで食事。Uさん夫妻はTTA渋谷校でご一緒させていただいたご縁。特に奥様はスイムの4コースでともに朝錬をこなしてきた仲間。私が南行徳に移ることをキッカケにお食事の機会をもった次第。
楽しいお話で、お二人とも聞き上手なので、ついしゃべり過ぎ、呑み過ぎとなってしまったが、屈託なく食事、お酒、おしゃべりを楽しめたことが嬉しい。Uさん夫妻はご主人が36歳、奥様は30歳とか。幸せそうな若いカップルを見るというのはいいもんだね。素直にそう思う。
Uさん、これからもよろしくお願いします。また一緒に皇居ランをしましょう。
以上、11日木曜(祝日)の私のトライアスロンライフのスケッチ。
こうした休日を過ごせるというのは、いいもんだ。そう思う。
トライアスロンをやってなければ、多分、午前中に散歩、昼に八重洲ブックセンターへ、それから有楽町に向かい、映画とガード下でホッピーというところか。それも別に悪くはないが、どうにも張りのない休日なんだよね、これでは。
いざ行かん 鍛えてみるか 冬の日に
みぞれ降る ほてった頬に 口笛が
要するに、過酷であると、張りが出てくるんだよ。 -
江戸川を眺め、新たなトライアスロンライフ!
妻の三回忌を終えたらできるだけ早い時期に引っ越したいと思っていた。その理由は家族構成の変化。妻、長女、次女、長男と大人5人で暮らしていたのが、ほとんど私一人の生活となった。家が賃貸マンションであったこともあり、老後を前に「終の棲家として手頃な大きさのマンションを購入したい」と考えた。ほとんど一人暮らしといっても、親の努めとして、最低限の実家機能は確保したい。それで3LDKに狙いをつけて中古マンションを探し始めてみると、南行徳あたりはかなり安い。しかも東西線で都心には20分で出られる。そしてそして・・・トライアスロンライフに極めて適している。そこで現地を見ていくと、江戸川沿いに気に入った物件がみつかった。
昨年末には契約を行い、以下のような文面の年賀葉書を出した。
『長年住み慣れました大井町を離れ、この一月末より千葉県市川市に引越すことになりました。
マンションの4階で、ドアを開けると、眼下に江戸川の川面が広がります。
昨年の七月よりトライアスロンのトレーニングを始め、今年の五月には大会に出場するつもりでおりますが、江戸川沿いはランとバイクのトレーニングにはなかなか適した場所です。
子どもたちも家を出て、60歳を前に基本一人住まい。身体を絞り、余分な荷物を整理し、必要最低限の装備で猟に旅立つ狩人の心境です。』
これはあくまでイメージだが「老後はだんだんと余分なものは捨てていき、文字通り心身ともに身軽になり、最後は何もない四畳半で人生を終える」ようでありたいと思っている。江戸川に住まいを移すことで、その第一歩を踏み出したような、ちょっとした高揚感がある。
南行徳で、新たな、本格的な、老後の、トライアスロンライフの始まりだ。
トライアスロンスクールも、渋谷は中止して、南行徳一本にした。昨日は初めて木曜の10時からのスイムに参加。渋谷の朝6時からのレッスンもつらいが、10時からのもなかなかにきつい。力がはいらずにフラフラした。自転車で5分で帰宅。缶ビールにウイスキーの水割りを流し込み、就寝は1時近くになっていた。
これからは朝に江戸川沿いを走ってみよう。帰宅前にタップリ泳いでみよう。この地ならではのトライアスロンライフを自分のものにしていきたい。
新年に 新たに住まう 老いに向け
江戸川の 冬の水面に 胸おどる
南行徳を知ったのは、ここでトライアスロンのトレーニングがあったから。それ以外に何の縁もゆかりもない。少なくともトライアスロンのトレーニングを始めていなければ、ここに住むことはなかった。去年までは考えられなかった意外な展開を楽しんでいる。
昨日は5月のホノルルトライアスロンの申込みを行った。 -
初体験のデュアスロン。みんな速くてビックリ!
今日は昭和記念公園で開催されたカーフマンJAPANのデュアスロン、ビギナーズクラスに参加。2キロのラン~10キロバイク~2キロランのコースで10:30にスタート。参加者は30名~40名ぐらいいたようだが、私の順位は後ろから多分5人目、時計の使いかたを間違えて記録は不明。
今日はTTAのユニフォームを着てきたが、どうにもこの順位ではバツが悪いよ。
それはともかく、レースの感想は。
今日はまったく一人で会場に行き、一人で手続き、準備をしたが、やはり、何人かの仲間と行くのとでは随分と違う。仲間であれば、一人は荷物を見て、別の人間が受付に様子を見に行くなどの手分けができる。トイレに行くにも余裕ができる。コースについてお互いに情報交換、確認などを行い準備の精度が増す、といったこともある。
今後、一人参加にも慣れていかなくてはならないが、できれば、何人かの仲間といっしょに参加するほうが何かといいね。
さて、レースだが、まず驚いたのは最初のランでの皆さんのスピードが速いこと。多分キロ4分は切っているのではないか。こちらは速くても1キロ5分強。しかも2キロを越えたあたりから調子がでるほうなので、最初のランから、たちまちに最後方となった。ランを終えたところで、もう後ろから5人目。
次いでバイクとなるが、トランジットがうまくいかない。簡単に言えば、バイク用の靴に履き替えるのにえらく手間取る。スポンと足が入らず、指を使って片足3回目ぐらいでようやく足が入る。モタモタしているうちに、早くも最下位。
バイクのコースは適度にアップダウンとカーブがあり、風が強くてまいったが、右、左と頻繁にギアをいじり、それなりに楽しめた。それで、1周してトランジットに向かうと、なんと先行しているはずのバイクがない。おかしいなあ、と思いながらも靴を脱ぎ始めると、係りの人が「36番、もう1周です」「そうですか。なんか変だと思いました」であわててコースに戻る。
ああ、やはりスタート前にコースをキチンと確認しておかなくてはいけないね。一人で要領も悪く、心落ち着かずで、コースのことは気にはなっていたものの、「まあ、走ればわかるだろう」とたかをくくったのが大間違い。自業自得。いい薬になりました。
コースに戻って、2周目なので、それなりに慣れたか、再び3人(うち一人はジュニア)を追い越してトランジットへ。またしても靴の着脱がうまくいかない。ハンドルを持っていた手がしびれて紐がうまく結べない。あっというまに3人に抜き返され、ランで追いかける。
すると「岩崎さん」と私の名を呼ぶ声援が。驚いて見ると岩田コーチでした。いやあうれしいもんですねえ。声援を受けるなんて初めての経験。なるほど力が湧いてくる。
バイクの後のランは、足がふわふわして走りにくいが、息継ぎのほうは、身体が温まって、前半の2キロよりだいぶ楽。岩田コーチの声援もあり、何とか2人までを抜き返してゴールへ。
このまえのハーフマラソンからすれば、肉体的にはずっと楽で、フィジカルなダメージはなかったが、もくろみとしては、バイクの集団レースを経験するところにあったにもかかわらず、バイクはほとんど一人旅。
でも、追い風に乗って左のギアを入れてスピードをあげる感覚を楽しめたことで、今回はよしとしましょう。
はい、今回の反省。
・コースは事前にキチンと確認をしておくこと。
・時計もちゃんと使えるようにキチンと覚えておくこと。
・トランジットも事前に練習する、靴を換えてみるなど、キチンと対策が必要。
・できれば誘いあわせでレースに参加すること。
木枯らしと 枯葉にまかれて 風を裂く
北風や 昭和の森に 息を吐く
思い起こせば、なんにつけ、成り行きまかせに生きてきたが、勝負のときは、キチンとしないといけない。
ようやくこの歳になり、いい経験になりました。
それにしても皆さん、速かったなあ。ああ驚いた。 -
満を持しての15分スイムで、ああ、沈没!
1月の24日に、住み慣れた東京大井町から、千葉県市川市に引越した。この引越しについては、さまざまな思いと経緯があり、改めて別の機会にまとめて報告します。今回はそれより先に、30日の南行徳でのスイムのレッスンについての、私としては実に感慨深い報告。
この日は4ヶ月ぶりの15分スイム。これは15分間でどれだけの距離を泳ぐことができるのか、その距離を測るもの。前回は9月5日に行ったが、距離はなんと375メートル。1500メートルでは1時間もかかってしまう。というより何より、前回はすぐに息が切れて休みっぱなし。25メートルを泳いではハアハアと息をつき、惨憺たる有様であった。
今回は、ちょうど前々日に岩田コーチのブログで15分スイムの実施予定をキャッチ。いやあ、「何とかしたい」と心に期すものはありましたよ。前日はイベント学会での新年会があったが早めに切り上げ、30日に備えた。
当日は南行徳の新居から、自転車で南行徳駅前のTIPNESSへ。今回の15分スイムは大きな一里塚。これまでの練習の成果を示す大切な機会と思って取組んだ。タイムを計るパートナーは前回と同じ女性のNさん。
どちらが先に泳ぐかを決めるのだが、前回はNさんに先をお願いしたものの、今回は「緊張したままに15分待つのはつらいから」と岩崎が先にスタート。
「ゆっくりと、ゆっくりと」と自分に言い聞かせるようにスタート。フォームを大きく、前へ前へと意識を向けて、100~150ぐらいまでは何ともないが、それを越えると、なんと、疲れてくる。これで焦った。息が切れることを恐れていたのだが、それより先に疲れがきた。おかしな話だが、実際にこれは考えていなかった。
まず、疲れを感じ始めたのは足。そして腕。これはいけない。意識を現在に集中しよう。そう現在、現在、現在と頭のなかで繰り返すが、何ともリズムにならない。そのうちに、泳いでいる時間がだんだんと耐えられなくなってくる。あの感覚は何なんだろう。足もつく25メートルプールで不安に思うことは何もないはずなのに、泳いでいる時間そのものが耐えがたく不安に思えてくる。200を越えると更に疲れが増してくる。息がだんだんと苦しくなる。足の疲れがひどく、足が沈み、スピードが大きく落ちていくのが分かる。といったところで、300を前にして足をつく。残念!
あとは25メートル毎に足をつき、息を整え、最終的に距離は470メートル。1回目よりは100メートルのプラスだが、ああ、何とも不本意だなあ。どうにもリズムがつかめなかった。力を抜けず、姿勢も硬く、息があがってしまった。心ひそかに足をつかずに泳ぎきるつもりでいたのに、ああ、意気阻喪で呆然。
しかし、「次にもう一回やりたい」という思いも湧いてきた。これも私としてはいささか驚いた。負けてはいないじゃないか、岩崎クン。
今回は時間に負けた印象が強い。こうした不安はランにもあり、当初は30分以上走ることがとても不安で、30分で歩いてしまっていたことを思い出す。それを練習で克服したように、やはりスイムもこの壁を乗り越えないといけない。
1回目はまったくの絶望であった。しかし2回目は大いに落胆はしたものの「もう一息で次のステージに進むことができる」という思いが強い。
何人もの人から「300を越えると楽になる」とアドバイスを受けた。よし、300越えを目指そうじゃないか。
新年の 思いかなわぬ 泳ぎぞめ
頬をさす 寒風に期す 300越え
引越しのバタバタでだいぶ間があいてしまったなあ。
ちょっと気を入れ直して書いていきたい。
書くことで、前に進む意欲を確かめることになる。 -
大会初参加翌朝の心境 来年も出てみよう!
フロストバイト参加の翌朝。
今朝の起床は7時。4時半に一旦目が覚めたが、気持ちよく二度寝をして再びすっきりと目を覚ます。寝床で脈を測ると60。結構です。床を出る前に気になったのが身体の痛みだが、起き上がってみると、左の腰のあたりに多少の違和感はあるが、ほとんど痛みはない。気になっていた喉の痛みと鼻水も状態がよくなっている。
爽快であり、気持ちよく朝食にお茶漬けを一杯。おいしい。
昨日を振り返ると、足の指が痛くなったのは、やはり走り方の問題で、ペタペタと走るので、指を地面に打ち付ける感じとなる。後半足が痛く、すり足気味に走ってみると痛みが和らいだ。また、そうすると姿勢を意識し、腹筋に力を入れて身体の軸を守り、腰の回転力で足を前に運ぶ感覚があり、私なりに、よく言われる「体幹」の重要性を確かめることにもなった。
マラソンまでいく気はない、という心境は昨夜と変わらないが、今後フォームを改善して来年も走ってその成果を確かめてみたいと思った。単に今年よりいい記録といったものではない。今回の参加で気のついたことを1年かけて自分のものにしたらどうなるのかを知りたい、新しい自分に出会ってみたいという気持ちだね。
ちょうど読み終えたばかりの本に、今の私の気持ちを言い当てたような一節がある。
『日本の風土に欠けていたのは何なのでしょうか。一言でいえば「幸福」の観念-無償の喜びの感覚でしょう。あるいは「生きる」という単純なことに向き合う無垢な姿勢といっていいかもしれません。幸福とは過ぎ去るものであり、幸福であるためには、たえず幸福であるように生きなければなりません。所有物がなくなるという意味で幸福は過ぎ去るのではなく、幸福とはもともと生きることによって私たちが作ってゆくものなのです。生きることを喜ぶ気持ちがなければ幸福も何もありません。』(「手紙、栞を添えて 辻邦生・水村美苗 ちくま文庫」 引用は辻の一節)
もはや、日々を夢中で生きる若き年月は過ぎ去った。無垢に生きて幸福を味わうには何らかの意識的な操作が必要となる。しかもその操作は持続的でなくてはならない。さらに生きることを喜ぶ気持ちには「気持ちのよい汗」が何よりだ。
幸いにも、私にはトライアスロンが無垢に生きるための隘路となっているようだ。
冬の朝 窓開け放ち 冷気浴び
すこしだけ 前に踏み出す 冬の道
もちろん仕事も、そのような気持ちで、続けていきたいと願う。 -
フロストバイトロードレース 初参加!
今日は米軍横田基地で開催されたフロストバイトロードレースのハーフマラソンに初参加。
「初参加」というのは、こうした大会に出るのは本当に「小学校以来」ということで、私の58年の人生のなかでも、今日は記憶に残る一日となった。
ハーフマラソンの距離は多分21キロかと思う(当初は20キロと思っていたが)。で、タイムは自分の時計で2時間14分14秒。1時間で10キロ、2時間20キロ、21キロで2時間6分はいきたいと思ったがかなわなかった。
さて、本日のレースのことは、どこから何を伝えればいいのだろう。
書きたいことは山ほどあるが、どのような観点から何を伝えるべきか、疲れで神経がハイになっており、腰が据わらない。
そこで、まず、ハーフマラソンという「距離」について考える。
走った実感としては、当初の5キロ~10キロはペース形成期で、自己との対話が第一。10キロを越えると、やはり身体が軽くなり、ちょうど同様なペースで走る女性ランナーをターゲットにその後ろをついていく。その状態で、結構抜いていきながら15キロ。そこで更にその女性を抜いて、17キロになってからがきつかった。両足の親指を中心に指が痛む。これが困った。息はつけている。にもかかわらず、足が痛く、前に進まない。なるほどなあ。15キロと20キロでは確かに違う。
痛む足をなだめながら、ようやくの思いでゴールしたが、ここで考える。
マラソンに出る気はあるか? いや、ありません。20キロでいっぱい、いっぱい。
私にはトライアスロンのオリンピック仕様がちょうど頃合ということ。
だって20キロであれだけ足が痛くなる。40キロが身体にいいわけがない。
このレースは来年も出ることはあるかもしれないが、これが私の限界、というのが今日の感想。
逆に言えば、マラソンを完走できなくとも、トライアスロンには挑戦できるということだよ、ご同輩。
レース後、アスロニアの仲間と八王子のファミレスで食事、生ビール2杯。6時30分に帰宅し、洗濯機を回し、ゆっくり風呂に入り、ストレッチングの末、缶ビールとワンカップで、一人で祝杯。
結構な一日でした。
痛む足 木枯らしを受け ひた走る
一仕事 終えたところで 冬の酒
今日はご機嫌な状態で、身体は疲れ、呑んでいるので、これで終わり。
どうも口をきくのもおっくうな感覚。
ハイ、満足な一日でした。
ありがとう。 -
明けましておめでとうございます さて、今年の抱負は・・・
2010年の初ブログ。2010年のトレーニング開始は、4日に大井勝島公園での1時間ジョグ。右足の甲が痛くなって心配したが、その後は痛みもひいて一安心。
TTAの練習開始は1月7日木曜のスイム。9日土曜日は南行徳でスイム+ラン。10日日曜は大井埠頭でバイク、今日11日月曜は渋谷で8時~9時でスイム。次いで、TTA渋谷校秋山さんのお誘いで、皇居ランに参加、2周を走った。明日は渋谷で6時からスイム。
かつてない正月を迎えている。
・スイムは、昨年末の東京都体育館プールをキッカケにブレスが随分と楽になった。9日土曜日のレッスンではついに200メートルを達成。これは自信になった。
・バイクは、10日に日体大トライアスロン部コーチでアスロニアの松下さんと一緒に走り、練習で走るペースが分かってきた。ほぼ時速23~25キロで、これならついていける。これは大いに参考になった。それと、走りながら水を飲むコツを覚えた。怖くてできなかったんだよね。嬉しい。
・ランは、今年はこれまで3回走っているが、約1時間、約10キロは安心して走ることができている。心配していた足の痛みもいまのところOK。いいじゃないか。
ということで、時間もとられ、ブログもままならなかった次第。引越しが1月24日に決定で、準備を始めている。仕事もあれこれと、立て込んできた。そのなかで、忙しさに翻弄されることなく、ゆっくり着実に日々を過ごす大切さを痛感。
今年の抱負は「日一日着実、大切に」だね。なんだか出来の悪い標語のようだが、これが素直な心境。なお、この言葉には「終わったことは考えない」気持ちも含まれる。今日、予定がこなせなくとも焦らない。できなかったことは後悔しない。どんな一日でも結果オーライ。明日は明日にできることを着実、大切にやりたい。
さて、今年のトライアスロンの目論見は、まず1月17日のフロストバイトでハーフマラソンに挑戦。何しろこうした大会に出ること自体が初めてだが、アスロニアのショップの方々もサポートでいらっしゃるとのことで、これを大会デビューとした。20キロを走ったこともないが、10キロの感覚は身体でも掴んでおり、足を痛めない限り、心配はしていない。けっこうワクワクした気分で待っている。
次に2月7日の昭和記念公園でのデュアスロン。第1ラン:2km・バイク:10km・第2ラン:2kmのビギナーズクラスにエントリーをした。これも距離からすれば、大きな不安はない。この大会ではバイクがポイント。ともかく一度はバイクの大会を経験しなくては、というのが参加理由。
そして、本格シーズン開始で、5月16日のホノルル大会をトライアスロンデビューに予定。このブログで書いていたように、当初は天草を予定していたが、アスロニアの忘年会で皆さんと話しているうちに「皆もいくホノルルに参加」と宗旨変え。
いま、確かめたら、天草大会は5月30日なんだね。うーん、日程的には重なってはいないものの、とても二つの大会をエントリーする勇気はありません。宇城市の方々。すみませんが、今回はホノルルにいたします。
その後はホノルルの結果をみて、2つほど国内大会に参加し、できればロタ島で今年を終えたい。
と書いてみて、「これはなかなかお金もかかるなあ。しっかりと働かなくては。。。」
このことは何回も書いているが、目論見をもって始めたというより、無謀に飛び込んだトライアスロンの世界だが、よかったと思う。トライアスロンのおかげで、今年を思う気持ちがこれまでとはまったく違う。
老後に向かうことは「不安」を抱えて衰えの坂を下っていくことである。「不安」の多くは健康への不安と経済的な不安である。不安な心で一日を無為に過ごすこともあろう。酒に救いを求める気分もあろう。しかしトライアスロンに向かう日々は挑戦的かつ健康的な修練の日々である。ここには無為の日々はない。不安を感じたら走りにでかけよう。そうした日々の暮らし自体が「不安」への力となっているように思われる。
「日一日着実、大切に」。
「明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である」(マタイによる福音書6章34節)。
走りぞめ 前へと向かう 気持ちこめ
落日の 光に包まれ お正月
トライアスロンのおかげで多くの人に出会えたことを、出会えた皆さんに感謝したい。
その思いのなかで、今年は「気になっていたが会えなかった人」に思い切って連絡をとりたいと考え始めている。
ようは積極的になったということかね。 -
都立体育館プールで開眼? 呪文は「現在・現在」!
TTAのレッスンも正月休みに入り、昨日は夕方に帰宅してから1時間ジョグ。水族館で知られている大井勝島の公園を4周する。帰宅して風呂に入ったら、気持ちよく、湯船のなかでウトウト。やはり1時間ジョグは結構身体にこたえる。
そして今日は都立体育館のプールに出かけた。このプールは以前、TTAの水泳仲間のKさんがロタ島大会の前に特訓ででかけたことをうかがい、気になっていた。なんてったって本格50メートルプールだもの。そこでネットで調べてみたら、今日まで一般開放を行っていることを知り、よし! と腰をあげた次第。
さて、その結果は「よかった」のひとこと。
プールは低速、中速、高速、歩行にコースを分けてある。もちろん低速に入り、緊張のなかスタート。すぐに水深が深くなり、足がたたない。事前に分かっているが、緊張が増す。50メートルで壁につくと、ああ、壁が高くてつかまるところがない。足も立たない。あえぐようにターンをして、帰りの50メートル。それがなかなか着かない。焦りながらも100を泳ぎ、ハアハアと一息つくが、緊張が収まらない。
基本的には想定していた範囲であったが、驚いたのは壁の高さ。手をかけるところがない。ターンができない。気を落ち着けて2本目。残念ながら50でコースロープにつかまり一息。なんとか100を2本泳いだところで休憩時間。
休憩の間に、頭を整理する。「泳げているのだから焦るな」「ゆっくりとブレスに意識を集中」。
休憩後にまたスタートすると、前がつかえてしまう。あわててプールサイドにつかまると、監視員の方が心配そうに「大丈夫ですか?」「はい、前がつかえて焦りまして」「ここは追い抜き禁止ですから、つかえたらUターンしてください」。なるほど。これはいい。
まず、私はスイムはもちろん、バイク、ランとも、いつも追い抜かれ、引き離されて、追い抜くことはなかった。それが追いついた。正直、自信になりました。自信というのは自分の速さへの評価ではなく、「俺ぐらい遅くともここで泳いでもいいのだ」ということの自信。
次にいいと思ったのは「追い抜き禁止」。トライアスロンをやるのにそんなことは言っていられないのだが、初心者としては、追い抜かれると焦るんだよね。これで焦らなくてすむ。
よし、気を取り直して100を2本。だが50を越えると疲れる。キックも腕のプルも疲れてしまい、疲れが焦りを呼び、やっとの思いでの100メートル。
いったん上にあがり、また一息つき、しばし泳いでいる人を眺めてスタートすると、今度は意識が違った。まず、忘年会で知久さんに言われた「頭のなかで音楽が鳴る」感じを呼び込みたく、フォーフレッシュメン(ジャズ)、モーツアルト(クラシック)、マイケルジャクソン(ロック)といろいろ試してみるが、音楽が湧いてこない。困ったね。
と、そのうちに、呪文が頭に湧いてきた。「現在、現在、現在」。後先を考えず、先も見ず、鼻からのバブルを眺め、あるいは目を閉じ、アゴをひくことに意識を合わせ、「現在、現在、現在」という言葉だけを繰り返す。「現在のみを意識していれば、そのうち着くだろう」という信念に身をまかす。これが効を奏したようだ。息がグンと楽になり、100を2本泳ぎ、手ごたえを得た。
気分をよくして、手ごたえの記憶を確かめるべく25メートルプールに移りフォームのチェック。ポイントはブレスの際にアゴを引くことを確認する。
そしてまた50メートルに戻り、かなり意識を強く「現在、現在、現在」。すると「現在」がリズムになり、キックとプルの力が気にならなくなった。多分余分な力が抜けたのだろう。最後に1本と思ったが、調子がよく2本。今日は合計100を8本となった。
この「現在」の感覚はランも同様なのだが、スイムではどうしてもつかめなかった。それが今日つかめたのは、やはり50メートルプールのおかげだろう。
今日は行ってよかった。スイム開眼!??。
そこまでは分からないが、少なくとも「私の呪文」を見つけ出すことができたことを喜びたい。多分音楽はストーンズの「悪魔を哀れむ歌」がいいだろう。呪文なんだからね。「フーッ、フーッ」というやつだ。これをテーマミュージックとして1500へのスタートになることを期す。
Let me introduce my swim! hoo,hoo! ♭
東京都体育館プールは施設としても気にいった。鍵はIC機能で操作が簡単。手首に巻くのではなく、上腕に巻く方式がいい。ロッカールームにシャワーも綺麗で、湯船の風呂もある。値段は600円だが、風呂付と考えれば、銭湯の450円を引いて150円がプール代となる。安いじゃないか。時間は朝9時から夜の9時。
よし、これから通って1500メートルに挑戦しよう。まずは200メートルだね。今日はちょっとご機嫌です。
水中に 言葉を浮かべ 戯れる
冬の日に 水に浮かび 今を見る
帰りは入口のコーヒーショップで暖かいコーヒーを一杯味わいながら色川武大のエッセーを読む。
色川は「一生を通算して九勝六敗を続ける」ことの大切さ、難しさを説く。ふと、昨日のNHKテレビで立花隆と梅宮辰夫が中学時代に同級生であったことをドキュメンタリーで追った番組を思い出す。立花隆の「僕はいろんなところに出ているから、お金に余裕があるように思われるけど、いつもカッツカッツで、年末はどうしようかと思う」という発言に驚いて、そのことが頭にあった。あの立花隆がカッツカッツなら、私が余裕のないのも当たり前かと我が身を慰める。
年末は人生を振り返る時期であり、仕事、家族、自らの老後を考えれば思いも様々に乱れるが、スイムでの達成感を土台に振り返るのは、悪くないと正直思った。心のありようとは面白いものだ。