カテゴリー: バイク

  • 110キロの江戸川ロングライド。疲れたあ!!!

    4月24日、先日の日曜日は江戸川のロングライドに出かけた。メンバーはATA南行徳と渋谷の仲間たち8名。江戸川区小岩菖蒲園駐車場に待ち合わせをして、一路、江戸川と荒川の合流する関宿を目指す。速いグループと遅いグループに別れ、私はもちろん遅いグループ。天候は快晴。9時50分ごろに出発。
    コースは基本的に江戸川沿いの土手で、アップダウンはほとんどない。ロングライドのコースとしてはポピュラーなようで、他のライダーグループの姿も多く見かけた。
    景色としては、なだらかな田園風景が続き、土手には菜の花が風に揺れ、のどかな春の日であった。ただし、河原であるため、風がある。
    それでも行きはまあ、穏やかで、遅い組は基本20キロペースで、風の少ない折は22~23キロ程度。あまり苦にはならず、スムーズなペダリングを意識しての走行になった。
    スイムにランは「正しいフォーム」というものが、イメージとしてはわかっているのだが、バイクは正しいフォームがわからない。自分でイメージすることができない。ただ、最近はスムーズなペダリングの感覚が多少なりことも実感できるようになり、そのトレーニングに励む。
    1回休みをとり、12時を回るころに、平原のなかにお城が見えてくる。関宿の城だ。
    Wikipediaによると「室町時代に簗田満助または簗田成助によって築かれたとされ、江戸時代には関宿藩の藩庁が置かれた。戦国時代には関東の中心部における最重要拠点であった。関東の制圧を目論む北条氏康は「一国に等しき城」とまで評した」とある。
    これだけ広々とした平原に建つ城を見たのははじめてのことで、バイクにのっていることもあり、馬にまたがり城に向かっていく戦国の武士をイメージさせる面白さがある。
    城は博物館とお土産店になっており。城の下にある食堂でうなぎとそばセットのランチメニュー。「ああ、はら減った」と、健康的な食欲を全身にみなぎらせての食事となり、大いに満足。
    さて、帰りとなったが、これが向かい風がきつい。まず20キロは何とかがんばって行きと同様に時速20キロをキープしたが、20キロの休憩でギブアップ。戦意喪失。それ以降はほぼ15から17キロ、悪くなると13キロといったありさまで、一人大きく離された。
    ともかく向かい風のやむこと、途切れることはなく、姿勢は凝り固まり、股の痛みは増し、頻繁に足を伸ばしてストレッチをするものの、太ももはぴくぴくと痙攣をして、最後は本当に泣きたくなった。
    出発した小岩菖蒲園駐車場にたどりついたのは16時20分。メーターは98キロ。いやあ疲れました。しばらく皆さんと歓談をして、解散。それから自宅へと向かうが、方向が一緒の速い組のかたがたは「お疲れさま」の挨拶を交わすと、笑顔でぴゅーんと行ってしまい、あっという間に背中が見えなくなる。何たる落差かとただただ驚くばかり。
    コカコーラがやたらと飲みたくなるが、コカコーラの自販機が見当たらず、探しながらもついに自宅前の自販機に。お金を入れ、あけるのももどかしく、缶コーラを流し込む。それのおいしいこと。まさに命の水で、水ともスポーツドリンクとも違う、これはコカコーラならではの満足感で、ただ立ち尽くしで飲み干した。前を歩く小学生が怪訝な顔をしていたが、バイクウエアにヘルメットをかぶったまま仁王立ちで缶コーラを飲む姿は異様だっただろうなあ。
    家に帰ると何はともあれシャワー。あまりの気持ちよさに一人叫び声をあげる。しばらく打ちつけるお湯の感触を楽しみ、シャワーを浴びながらのストレッチング。大震災の被災地の方々にはまったく申し訳ないが、お湯の恵みを満喫した。
    こうしたときにトライアスロンをやっていることの魅力に見も心も包まれる。世の中がこんな状況となり、私としても今年の仕事に不透明感がつきまとうなど、心穏やかではないが、この肉体の生理的快感と充足に浮世の憂さは吹き飛んでいく。
    そのあとはもちろんビール。しばらくまどろんだあとに、なんと3時間ほど仕事に向かったのは我ながら感心する。
    トレーニングとしては充実した一日であったが、でも、改めて思うことは、やっぱり「バイクの面白さがわからない」。
    足が回復して走る楽しさをかみしめている。でもバイクは「痛く、怖く、つらい」が先にたってしまう。まあ、仕方はないさ。適当につきあっていくしかないからね。
    菜の花が 風にゆれる道 身を削る
    自転車が 春の嵐に 遊ばれる
    でも、思い直して、嫌気を先に出すのは差し控え、淡々といこう。

  • 鹿島槍合宿 青木湖のスイムに感動!

    まだまだ暑いなあ。皆さんどのようにトレーニングをしているのだろう。この暑さの中でランの練習なんてとてもできないよね。夜錬とかしているのかなあ。あるいはスイムに集中しているとか。
    私のほうは自主錬はまったくのお休み状態。このところも、8月21日・22日の鹿島槍での合宿以降、24日火曜日のスイム練習のほかは、まったく何もしていない。これで9月5日の横浜シーサイドトライアスロンに出るのだが、果たして大丈夫だろうか。
    問題なのは、よく寝ているのにもかかわらず、寝覚めた時に疲れが残っている感覚があること。これでトレーニングに向かう気が起こらない。
    今週は火曜日のスイム練習が休みでもあるし、今日は千駄ヶ谷のプールにでも行ってみようかと思っているけど、果たしてどうなるか。
    さて、だいぶ日にちがたったが、鹿島槍の合宿。当初は27日金曜中に現地に入り、28日土曜日、29日日曜日にトレーニングの予定であったが、出発は28日の朝5時半。かなり道路が混んでいて、到着は12時前、午後の練習からの参加となった。今回の参加はTTA南行徳から私を含めて男性3名、TTA十条から女性2名、プラス男性1名の計6名という小所帯。コーチは岩田さんと松下さんの2名。
    食事のあとはバイク。私のみ松下コーチとペアで低レベルのトレーニング。松下コーチがかなり気をつかっていただき、落ち着いて走ることができた。とはいえ、コースは上り坂、下り坂とも厳しく、なんと2回も落車してしまった。始めは上り坂でのスタートでの失敗。2回目は、長い下り坂を終え、信号で停止したときに左の足をつき損ねて左に落車してしまった。二回とも松下コーチにバイクを起こしてもらい助かった。そのうえ、最後には後輪がパンク。これも松下コーチに修理をお願いで、ホント、おんぶに抱っこ状態。なお、松下コーチは日体大トライアスロン部のコーチで現役のトライアスリート。いつもまめに声をかけていただき、感謝です。この日の走行距離は約50キロだった。
    今回のポイントは上り坂でのハンドルを手前にひきつける感覚。コツを覚えるにはやはりある程度の走りこみが必要だな。下り坂はブレーキに自信がないのでスピードに臆病になる。ブレーキに自信がないというのは、しっかりとブレーキを握れないということ。さらに今回のトレーニングでまたも困ったのは、首から左腕にかけての痺れ。
    つまり、姿勢自体にどこか無理があるのではないか、ということで、バイクのセッティングを見直してみようというのが、今回の結論。5日の大会の前にアスロニアに持ち込んでみよう。
    これまでは、自分にとっていい姿勢、楽な姿勢がどういうものか、まったく見当がつかなかったが、身体を痛めることで、少しは自分なりの感覚ができたのではないかと思う。
    でも、あんなに美しい自然のなかを走りながらも、バイクを楽しむ気持ちにはならなかったなあ。バイクが好きになれない。これがバイクの問題。
    バイクのあと、もう5時に近くなっていたが、青木湖に行ってスイム。青木湖の様子はgoogle画像で見てください。いい光景ですよ。
    これは気持ちがよかったなあ。今回の合宿参加の一番の目的は人生初の湖でのスイムだったが大満足。
    まず、水の中の風景が違う。青木湖は透明度が高いとのことだが、足がつかなくなるところにいくと、先は見えない。でも、岸辺では樹木の根が異様にからんだ光景が広がり、ゾクッとした気持ちになる。ところどころに湧き水があり、そこでは水温が下がってここでもゾクッとする。湖には、魔物が棲むような、ゾクッとする恐ろしさがあって、それが魅力なのかと思う。ゴシックロマンの世界だね。
    夕暮れで雲が茜色に染まるなか、湖のなかに泳ぎだし、水のなかから黄昏に包まれた周囲の森と山を一望した。贅沢な眺めだった。この歳になって、こんな光景を見られるようになるとは思ってもいなかった。人生はおもしろいなあ。
    夜はバーベキューのお楽しみ。他愛ない会話がもりあがり、和気藹々。最後は花火に歓声をあげて和やかな気分のなかでお開きとなった。私の子供たちと同じかあるいは年下の方々とこうして楽しむとき、いつも不思議に思う。ありえないことが起こっているように思えてしまう。大げさのようだが人生の不思議を感じてしまう。
    日曜日はまずは青木湖でのスイム。昨日で少し慣れていることもあり、少し余裕をもって楽しめた。みんなも、コーチも、トレーニングというより、スイムを楽しんだ。多分1500メートルぐらいは泳いだのではないかな。そして最後は宿までの上り坂のタイムトライアルだが、なんと、ここでも2回落車し、結局伴走車にピックアップしてもらった。
    おかげで、いまだに両肘、両膝バンドエイド状態。子供じゃないんだから。横になって起き上がるときに痛いんだな、これが。
    湖に 身を浮かばせ 森を見る
    黄昏に 山に泳ぐや 染まる雲
    どうしたら、バイクを好きになるのだろう。
    書店にはバイクの雑誌が並んでいる。
    なんでみんなそんなに好きなのか、私にはわからない。

  • 鹿島槍合宿のレポート その1 自転車に涙

    行ってきました。鹿島槍スポーツヴィレッジでのTTAの合宿。
    http://blog.livedoor.jp/kashimayari_staff/
    いやあ、きつかった。
    4月30日金から5月2日までの3日間合宿なのだが、私が参加したのは2日目から。
    5月1日の夜中の3時半に現地到着でそのまま仮眠。バイキングの朝食をとり、9時からのバイク練習に参加した。バイク練習はA班とB班に分かれ、A班は100キロ以上、B班は70キロを目途に山道を走りこむというもの。B班の参加者は、私を含め男子6名、女子2名(だったと思う)。
    山道を走る、というのは、具体的には自転車で峠を登り、下ること。
    そうした予想もまったくないままに、その世界に突入して、驚いた。うねうねとSカーブの続く長野の坂道を登るんだよ。始めは「まさか、無理だろう」と思ったが、もちろんホントである。何も考えずに必死でペダルを踏む。いつ登りきるのか、その先を越えると下りになるのではないか、そう思いつつ、ペダルをこぐが、カーブの先に更にキツい勾配が出現する。あれ~と叫ぶ。
    速度は歩いているより遅くなる。立ったらもう終わりとも思うが、それより、この登り坂で足のバインダーをはずす余裕もない。ただただ、ハアハアと息をきらし、イチニイと足をこぐ。皆さんとはどんどん引き話されていくが、アスロニア取締役のTさんが、ついてくれ、「岩崎さんファイトです、もうすぐ頂上です」と声をかけてくれる。あのTさんのリードがなくては、早々にリタイアしいていた。Tさんのケアのおかげで知らなかった世界を広げることができた。感謝です。
    それでもなんとか皆さんの待つ峠に、皆さんの拍手に迎えられて到着。だいぶ待たせたろうなあ、いやあ、恥ずかしい。そこで記念写真。
    次いで下り坂。何も知らない人は下りはラクと思うかもしれない。私もそう思っていた。あさはかだった。これがつらい。何がつらいといえば、ブレーキを握る手がつらい。まず、カーブ前にはブレーキを握って減速するのだが、これが延々と続く。さらに、下り坂も、時速50キロを越えると、明らかに世界が変わる。身を切り裂く風が違う、飛んでいく風景が違う、ハンドルを通して感じる振動が違う。怖くて思わずブレーキは握りっぱなしとなる。手がドンドンと痛くなるが、痛いといって手を離すわけにはいかない。
    登りは泣きながら足をこぎ、下りは悲鳴をあげて手を握る。生きた心地もしなかった。
    午前中に一山越え、そばの昼食をとって二山目。こちらは更に勾配が急で、車も少ないこともあり、完全にジグザグ走行で休みなく下りにはいり、これが距離が長いんだ。必死にブレーキを握り続ける。いやあ、怖いのなんの。なんとか皆さんの待つ地点に下り終え、手の平をモミモミマッサージ。
    小休止して、次の山にスタート。こちらは、当初はなだらかであったが、クルマの交通量が多い、幹線道路で、もちろんジグザグ走行はできないし、左右のブレも怖い。しかも、だんだんと傾斜が急となる。
    「もう限界」と心のなかで悲鳴をあげていると、Tさんより「クルマを呼びましょうか」とのヒトコト。素直に「ハイ」と返事をした。クルマとはTTAの伴走車のこと。しかしTさんのお声掛けは絶妙のタイミングだったなあ。距離は70キロ。時間は4時過ぎかよく覚えてはいないが、私の体力としても、トレーニングの進行管理からしても、まさに限界点だったと思う。
    あのあと皆さんは、更に一山、合計4山を越えて100キロとなったという。すごいことだ。とてもついてはいけませんでした。
    こんなに長い時間、距離を走ったこと、こんなに坂を登ったこと、こんなスピードで下ったことは、もちろん初めて。大井埠頭でのトレーニングとはまったく違う世界がここにはあった。
    これは自転車のなかでの特殊な世界なのか? 
    私にはこの体験で、初めて自転車に乗ったように思えた。
    私なりにこの短期間の体験でわかったこと。
    ・自転車は「恐怖への克服」「メカのコントロール」も含む、まさに全身スポーツだ。
    ・身体への負担という面でも、スイム、ランを越える。本格的に身体を鍛えないとならない。
    ・普通にやって皆さんより大きく遅れる。基本的に衰えているんだなあ。
    よく自転車はいくつになっても楽しめるスポーツという。
    それを否定するつもりはない。のんびりとサイクリングを楽しむのも自転車の魅力でもあろう。
    しかし私は、ささやかながら今回の体験で、自転車こそ「若者のスポーツ」という認識をいだいた。
    はじけるように若々しい全身の筋力、それを支える血流を生み出す健康な心肺機能、それらがもたらす肉体の躍動感、恐怖を快楽として飛び込んでいく陶酔、最新鋭のメカを身体に直結してコントロールするサイボーグな自己拡大。。。。
    私にはこれらはすべて若者の特権で、私にはもう失われてしまったもののように思えてならない。
    下り坂をダンシングしながら、最大スピードで飛び込んでいく姿、登り道を高いケイダンスで悠然と走っていく姿に私は自転車というスポーツの魅力をみる。
    しかし、それはもはや、私には過ぎ去った世界のように思える。
    伴走車に乗り、車窓から見た風景のなんと美しいこと。
    遠くに雪を残す険しい山々の連なり、急勾配の段々畑、そこに点描のように遠近感を際立たせる桜、まさに日本の原風景のような里山の光景がそこにあった。
    まったく気がつかなかったなあ。
    雪に桜 夢の世界に 息きらす
    五月空 恐怖を越えて 前を向く
    いい経験になった。
    こんな世界があることを知った。

  • 自転車の解体 「輪行」への闘い

    ホノルルの準備のなかで、頭を痛めているのが自転車の輸送。これを「輪行」という。なぜ「輪行」というか。
    「輪行(りんこう)とは、自転車を公共交通機関(鉄道・船・飛行機など)を使用して運ぶこと。サイクリストや自転車旅行者が、行程の一部の自走せず省略するために使う手段。公共交通機関を利用しない自走以外の移動(例えば自家用車積載)は一般的に輪行とは呼ばない。・・・語源は、競輪の選手が競輪場まで自走することを、「輪行」と称していたことに由来する。ただし、本来、道路交通法施行規則に定める制動装置(ブレーキ)を装備していない競輪用自転車での公道走行は違法である。従って、競輪選手などが競輪場に競輪競技用自転車とともに移動する場合、自動車への積載などの手段を使う場合を除けば、原則として、全行程で、本稿で述べるところの「輪行」を行わなければ移動できないことになる。」(ウィキペディア)とある。
    語源がまどろっこしい。もともとは「自走」することだが、競技用自転車では公道は走れないので、結果「積載」しなくてはならないので「輪行」となった、というのは、簡単にのみこめない。
    さて、どのようにして「輪行」するか。
    私も見かけたことがあるのは専用の袋。しかし袋では破損が不安との声もある。ボックスタイプもあるが10万程度の高額という。自転車運んだ段ボールがいいということも耳にした。箱は安心だが家に置いておくのが大変ともいう。それはそうだろう。
    TTA仲間のSさんとも情報交換し、ネットで見つけたのが、ボックスタイプで値段もメーカー希望小売価格16,800円 (税込) という「パネルガードバイクケース-Premier」。
    http://www.cb-asahi.co.jp/image/kokunai/tni/panelbikecasepre.html
    http://item.rakuten.co.jp/ride-on/09tri009/
    Sさんは早々にこれに決めたと言う。私は決めかねて、実物が見られるかと御徒町のバイクショップに行ってみたが、置いてはいない。果たして袋か箱か、店員さんに質問すると「国内であれば袋でOK。海外となると箱でないと、ギアの部分が壊れる可能性はとても高い」という。
    これで「パネルガードバイクケース-Premier」に決定。店頭にはないので、ネット通販で申し込む。
    届いて箱を開ける。どのように組み立てるのか、説明書が入っていない。どうやら材質は段ボールで、それを折り曲げて組み立てるようなのだが、折り曲げた瞬間に「バキッ」と折れてしまうのではないか実に不安。Sさんにも話を聞いて、組み立て、昨夜、バイクを入れてみようとしたが、これが入らない。ハンドルが入らない。
    DHバーをはずせば大丈夫か、ハンドルごとはずさなくてはならないか。慣れないままに、バイクについていたドライバー工具であちこち試し、ネットで調べてもみたが、先に進まず「ハンドルをはずさないと入らないようだ。しかしハンドルをはずすのは大変なことなのだ」ということを発見して終了。大汗で手は油。
    アスロニアに行って遠藤さんに教えてもらおう。
    この間にわかったこと。
    子どものころから工作が苦手だった。機械をみるとバラしてしまう好奇心旺盛な子ではなかった。ネットでは嬉々として解体・組み立てを語るサイトも多いが、バイクの解体・組み立てで休日を楽しむなんて発想は私にはない。もともと機械に関心がない。私はもともと読書を楽しむ書斎派なのだよ。車やバイクへの関心も薄く二輪の免許ももってはいない。
    だから車輪をはずし、ドライバーを片手に格闘するのは、実に大変で面倒なことであった。面倒でもうまくいけばいいのだが、うまくいかない。「まいったなあ」と泣きが入る。
    かといってそうも言っていられない。最低限のことは身につけなくてはならない。これは連休中の宿題だなあ。
    バイクに乗っているといつも「危険」というストレスにさらされる。だから夢中になれない。さらに輪行・解体・組み立てという「面倒くさい」ストレスが加わった。
    このストレスを楽しみに変える工夫を探さないといけないのか。いまのとこその妙案はない。慣れていくしかないのかなあ。
    5月の1日土曜・2日日曜で、TTAの合宿に参加する。メニューのメインはバイク。すこしはバイクとも仲良くなれるきっかけになればいいのだが。
    春の宵 バイクと格闘 汗みどろ
    手に油 春の風吹く ベランダや
    また1000メートルを泳ごうとしたら、200で立ってしまった。コトは簡単ではないのだ。ちょっとショック。
    今日はひさしぶりの好天の休日。走ってみようとは思っても、バイクに乗ってみようとは思わない。

  • バイクの特別クリニック? フォームに開眼!?

    もう3月も終わりというのに、昨日24日、今日25日と冷たい雨模様が続いている。昨日は実に寒かった。その影響か、今朝は喉の炎症と鼻づまりの違和感のなかで目覚め、花粉症かと思ったが、気がつくと寒気も加わり、午前中は床について様子をみた。どうもこれは風邪をひいたな、ということで今日はやむなく休みとした。
    気をとりなおし、これ幸いとやり残していた仕事に向かってみたが、どうにも集中力が湧いてこない。横になって織田作之助の夫婦善哉を読む。夕方には少しラクになってきた。
    昨日までは、今日はジムできっちりトレーニングと予定をしていたが、当然これも取りやめ。
    この何年か、毎年少なくとも1回、あるいは2回は風邪で寝込んでいる。この冬はこれまで無事にきたような気がするが、ここにきてつかまった。なんとか土曜日のレッスンまでに回復したい。土曜日はスイム+バイクで、バイクを心待ちにしている。
    というのは、この日曜にバイクをもってアスロニアに行き、いくつかの準備を整えた。
    その報告。
    こちらのリクエストは、二つ。ひとつは岩田コーチのアドバイスで、ハンドルを10センチほど手前にセッティングしたほうがいいのではないかという、その相談。今ひとつはDHバーをつけてもらうこと。
    まず、ローラーに私のバイクを設置し、靴もバイク用にはきかえ、こいでみる。それをじっくりと眺める遠藤さん。とりあえず手前にしてみようということで、短い支柱に交換して、またこいでみる。そこから、フォームの話となる。
    「岩崎さんは、お腹を出してこぎますか?」
    「実はどのようなフォームでこいでいるのか、あまり自覚していないんですよ。ランであれば、自分がどのようなフォームで走っているのか、常に自覚しているけど、バイクでは、何かいいフォームかもよくわかっていない」なんてこぎながら答える。
    「ちょっと腰を浮かせてもらえますか?」
    そこでサドルを微調整。
    「岩崎さんは、前に行きたがるほうですよね」
    「そうかも知れない。走っているうちにだんだんと前にいき、後ろに座りなおすタイプと思う」
    「私は、お腹を前に出すフォームがいいと思っているんですよ」と遠藤さん。何???
    つまり、座る位置、フォームを決めてから、ハンドルを考えようということで、遠藤さんのアドバイスがありがたかった。アドバイスを以下にまとめる。
    ・腰は反る感じで座る。
    ・こぐのは、左右に腰を前に出す感覚で、足をおろしてまわす。これはランのフォームの感覚に近く、自分としてはのみこみやすい。初めてフォームへの実感を得た。
    ・足はガニマタでかまわない。ポイントは腰の動きでこぐこと。
    ・両足は常に水平に保つ。
    ・腕は通常は伸ばす状態でいい。伸ばした状態が力を抜いた状態である。
    ・それで、頭を斜め前に延ばすようにする。
    なるほど、これで前が見やすくなる。背中を丸めると地面ばかりを見てしまう。
    「よし、このフォームでいってみよう」ということになり、DHバーをつけ、さまざまなポジションに手を置いて漕いでみる。すると、ハンドルの位置が手前に感じてくる。
    ということで、改めてハンドルの支柱をもとに戻し、更にDHバーも、肘がもう少し開くタイプのものに変更となって決着した。これで約1時間。
    DHバーの使用については
    ・少しの動きでハンドルが大きく動くので、気をつける
    ・特に横や後ろを向いたときに、意識せず大きく動かすことがあるので要注意
    ・これで5キロは速くなる
    とのアドバイス。
    実にいろいろと参考になった。特別クリニックを受けたようなものだ。特にフォームに開眼したことは大きい。遠藤さん、感謝です。
    ちなみにDHバーのDHとはダウンヒルの頭文字で、スキーのダウンヒルでストックをもつフォームにをヒントに作られたとのこと。こういう話は好きだな。DHバーを使うイメージが明確になる。
    さらに、トライアスロンタイプの、着脱しやすい靴を競技用に購入。素材がまるで運動靴のような軽い感覚でベルトは一つ。デザインが気にいった。
    ということで、これまで縁遠かったバイクが、今回のことでだいぶ身近な存在となった。自分のバイクに愛着が湧いてきた。
    春の雨 風邪に臥しては 空眺め
    雨模様 桜のつぼみ 暗い空
    江戸川沿いに越してから、空の様子が目に付くようになった。私の部屋は4階だが、そこから眺める空は大きく広がっている。これまでになかった楽しみだ。

  • バイクに慣れていくということは 二回目の体験

    8月2日日曜日は第二回。場所は大井埠頭でアスロニアの方々と一緒、というより、考えてみると、アスロニアの一メンバーととしての参加となるか。今回は初めから皆さんと出発。また、前回は初ということで、運動靴を履いていたが、今回は専用シューズで臨んだ。また、股ずれを考慮し、前回はウエアの下にパンツをはいたが、今回はじか。
    なお、股痛についてもネットでいろいろと見てみたが、参考になったのは「これは痛いものなのだ。競輪の職業病でもある」といった内容。こんなに痛いのか、と思って乗るのと、このぐらいは痛いものなのだ、と思ってのるのとではまったく違う。要は気の問題という以上に、メンタルのトレーニングであると思う。痛いというと、「そのうち慣れますよ」といわれ、それは間違いないのだが、「慣れる」というなかには、慣れて痛くなくなるのと、痛みそのものを慣れていくことの双方があるのではないか。これは今後確かめていく課題。
    今回はアスロニアの鈴木さんに加え、遠藤さんにご一緒いただき、横からギアの指示をいただく。平地では「右を一段重く、はい、ではもう一段重く」、下り坂では「左をギュッと握って、あとは右で軽くして」といった具合で、これが実に適確。痒いところに手が届くとはこのことか。名人だね。手ごたえがはっきりとわかる。
    靴の効果もあり、股への気構えもあり、第二回は進歩した感があった。遠藤さんからは「前回は鈴木さんが心配していたけど、いいじゃないですか」。鈴木さんからは「足が回るようになりましたね。全然よくなっています」とお褒めをいただき、ノンストップで30キロ。達成感を得ることができた。鈴木さん、遠藤さん、ありがとう。感謝します。
    第二回で感じたのは、自分の身体がバイクと繋がっている感覚。鈴木さんからは、「少しかかとを下げた感じでペダルを踏むようにするといい」とのアドバイスがあったが、なるほど、こうするとペダルを漕ぐ感じから、ペダルを回す~
    車輪を回す感覚になる。それが機械との一体感を生み出す。
    遠藤さんは「自転車というと簡単に考える人もいるけど、奥深いですよ」とおっしゃったが、そうだろうな。実にテク
    ニカルな乗り物であることがよくわかる。この機械と肉体との会話が魅力の一つなのかもしれない。
    汗が散る 風を知るかな 陽を受けて
    バイク乗り わが身につなぐ イタリアから
    「サスペンションがないから、両手と両膝がサスペンションになるんですよ」と遠藤さん。とてもすばらしいアドバイスと思う。初心者がイメージをつくるうえで実にイマジネイティブである。おもしろいなあ。ヨーロッパは馬車の歴史があり、マクラーレンのようにとても高いサスペンション技術と文化をもっている。それがこうした「人がサスペンションとなることを前提とした」乗り物を創るんだ。それが、いま、私の肉体につながっているんだ。そんなところがこの乗り物、スポーツの面白さではないか。あとは、それが好きになるかどうかだね。