妻の三回忌を終えたらできるだけ早い時期に引っ越したいと思っていた。その理由は家族構成の変化。妻、長女、次女、長男と大人5人で暮らしていたのが、ほとんど私一人の生活となった。家が賃貸マンションであったこともあり、老後を前に「終の棲家として手頃な大きさのマンションを購入したい」と考えた。ほとんど一人暮らしといっても、親の努めとして、最低限の実家機能は確保したい。それで3LDKに狙いをつけて中古マンションを探し始めてみると、南行徳あたりはかなり安い。しかも東西線で都心には20分で出られる。そしてそして・・・トライアスロンライフに極めて適している。そこで現地を見ていくと、江戸川沿いに気に入った物件がみつかった。
昨年末には契約を行い、以下のような文面の年賀葉書を出した。
『長年住み慣れました大井町を離れ、この一月末より千葉県市川市に引越すことになりました。
マンションの4階で、ドアを開けると、眼下に江戸川の川面が広がります。
昨年の七月よりトライアスロンのトレーニングを始め、今年の五月には大会に出場するつもりでおりますが、江戸川沿いはランとバイクのトレーニングにはなかなか適した場所です。
子どもたちも家を出て、60歳を前に基本一人住まい。身体を絞り、余分な荷物を整理し、必要最低限の装備で猟に旅立つ狩人の心境です。』
これはあくまでイメージだが「老後はだんだんと余分なものは捨てていき、文字通り心身ともに身軽になり、最後は何もない四畳半で人生を終える」ようでありたいと思っている。江戸川に住まいを移すことで、その第一歩を踏み出したような、ちょっとした高揚感がある。
南行徳で、新たな、本格的な、老後の、トライアスロンライフの始まりだ。
トライアスロンスクールも、渋谷は中止して、南行徳一本にした。昨日は初めて木曜の10時からのスイムに参加。渋谷の朝6時からのレッスンもつらいが、10時からのもなかなかにきつい。力がはいらずにフラフラした。自転車で5分で帰宅。缶ビールにウイスキーの水割りを流し込み、就寝は1時近くになっていた。
これからは朝に江戸川沿いを走ってみよう。帰宅前にタップリ泳いでみよう。この地ならではのトライアスロンライフを自分のものにしていきたい。
新年に 新たに住まう 老いに向け
江戸川の 冬の水面に 胸おどる
南行徳を知ったのは、ここでトライアスロンのトレーニングがあったから。それ以外に何の縁もゆかりもない。少なくともトライアスロンのトレーニングを始めていなければ、ここに住むことはなかった。去年までは考えられなかった意外な展開を楽しんでいる。
昨日は5月のホノルルトライアスロンの申込みを行った。
カテゴリー: トライアスロン
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江戸川を眺め、新たなトライアスロンライフ!
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初体験のデュアスロン。みんな速くてビックリ!
今日は昭和記念公園で開催されたカーフマンJAPANのデュアスロン、ビギナーズクラスに参加。2キロのラン~10キロバイク~2キロランのコースで10:30にスタート。参加者は30名~40名ぐらいいたようだが、私の順位は後ろから多分5人目、時計の使いかたを間違えて記録は不明。
今日はTTAのユニフォームを着てきたが、どうにもこの順位ではバツが悪いよ。
それはともかく、レースの感想は。
今日はまったく一人で会場に行き、一人で手続き、準備をしたが、やはり、何人かの仲間と行くのとでは随分と違う。仲間であれば、一人は荷物を見て、別の人間が受付に様子を見に行くなどの手分けができる。トイレに行くにも余裕ができる。コースについてお互いに情報交換、確認などを行い準備の精度が増す、といったこともある。
今後、一人参加にも慣れていかなくてはならないが、できれば、何人かの仲間といっしょに参加するほうが何かといいね。
さて、レースだが、まず驚いたのは最初のランでの皆さんのスピードが速いこと。多分キロ4分は切っているのではないか。こちらは速くても1キロ5分強。しかも2キロを越えたあたりから調子がでるほうなので、最初のランから、たちまちに最後方となった。ランを終えたところで、もう後ろから5人目。
次いでバイクとなるが、トランジットがうまくいかない。簡単に言えば、バイク用の靴に履き替えるのにえらく手間取る。スポンと足が入らず、指を使って片足3回目ぐらいでようやく足が入る。モタモタしているうちに、早くも最下位。
バイクのコースは適度にアップダウンとカーブがあり、風が強くてまいったが、右、左と頻繁にギアをいじり、それなりに楽しめた。それで、1周してトランジットに向かうと、なんと先行しているはずのバイクがない。おかしいなあ、と思いながらも靴を脱ぎ始めると、係りの人が「36番、もう1周です」「そうですか。なんか変だと思いました」であわててコースに戻る。
ああ、やはりスタート前にコースをキチンと確認しておかなくてはいけないね。一人で要領も悪く、心落ち着かずで、コースのことは気にはなっていたものの、「まあ、走ればわかるだろう」とたかをくくったのが大間違い。自業自得。いい薬になりました。
コースに戻って、2周目なので、それなりに慣れたか、再び3人(うち一人はジュニア)を追い越してトランジットへ。またしても靴の着脱がうまくいかない。ハンドルを持っていた手がしびれて紐がうまく結べない。あっというまに3人に抜き返され、ランで追いかける。
すると「岩崎さん」と私の名を呼ぶ声援が。驚いて見ると岩田コーチでした。いやあうれしいもんですねえ。声援を受けるなんて初めての経験。なるほど力が湧いてくる。
バイクの後のランは、足がふわふわして走りにくいが、息継ぎのほうは、身体が温まって、前半の2キロよりだいぶ楽。岩田コーチの声援もあり、何とか2人までを抜き返してゴールへ。
このまえのハーフマラソンからすれば、肉体的にはずっと楽で、フィジカルなダメージはなかったが、もくろみとしては、バイクの集団レースを経験するところにあったにもかかわらず、バイクはほとんど一人旅。
でも、追い風に乗って左のギアを入れてスピードをあげる感覚を楽しめたことで、今回はよしとしましょう。
はい、今回の反省。
・コースは事前にキチンと確認をしておくこと。
・時計もちゃんと使えるようにキチンと覚えておくこと。
・トランジットも事前に練習する、靴を換えてみるなど、キチンと対策が必要。
・できれば誘いあわせでレースに参加すること。
木枯らしと 枯葉にまかれて 風を裂く
北風や 昭和の森に 息を吐く
思い起こせば、なんにつけ、成り行きまかせに生きてきたが、勝負のときは、キチンとしないといけない。
ようやくこの歳になり、いい経験になりました。
それにしても皆さん、速かったなあ。ああ驚いた。 -
満を持しての15分スイムで、ああ、沈没!
1月の24日に、住み慣れた東京大井町から、千葉県市川市に引越した。この引越しについては、さまざまな思いと経緯があり、改めて別の機会にまとめて報告します。今回はそれより先に、30日の南行徳でのスイムのレッスンについての、私としては実に感慨深い報告。
この日は4ヶ月ぶりの15分スイム。これは15分間でどれだけの距離を泳ぐことができるのか、その距離を測るもの。前回は9月5日に行ったが、距離はなんと375メートル。1500メートルでは1時間もかかってしまう。というより何より、前回はすぐに息が切れて休みっぱなし。25メートルを泳いではハアハアと息をつき、惨憺たる有様であった。
今回は、ちょうど前々日に岩田コーチのブログで15分スイムの実施予定をキャッチ。いやあ、「何とかしたい」と心に期すものはありましたよ。前日はイベント学会での新年会があったが早めに切り上げ、30日に備えた。
当日は南行徳の新居から、自転車で南行徳駅前のTIPNESSへ。今回の15分スイムは大きな一里塚。これまでの練習の成果を示す大切な機会と思って取組んだ。タイムを計るパートナーは前回と同じ女性のNさん。
どちらが先に泳ぐかを決めるのだが、前回はNさんに先をお願いしたものの、今回は「緊張したままに15分待つのはつらいから」と岩崎が先にスタート。
「ゆっくりと、ゆっくりと」と自分に言い聞かせるようにスタート。フォームを大きく、前へ前へと意識を向けて、100~150ぐらいまでは何ともないが、それを越えると、なんと、疲れてくる。これで焦った。息が切れることを恐れていたのだが、それより先に疲れがきた。おかしな話だが、実際にこれは考えていなかった。
まず、疲れを感じ始めたのは足。そして腕。これはいけない。意識を現在に集中しよう。そう現在、現在、現在と頭のなかで繰り返すが、何ともリズムにならない。そのうちに、泳いでいる時間がだんだんと耐えられなくなってくる。あの感覚は何なんだろう。足もつく25メートルプールで不安に思うことは何もないはずなのに、泳いでいる時間そのものが耐えがたく不安に思えてくる。200を越えると更に疲れが増してくる。息がだんだんと苦しくなる。足の疲れがひどく、足が沈み、スピードが大きく落ちていくのが分かる。といったところで、300を前にして足をつく。残念!
あとは25メートル毎に足をつき、息を整え、最終的に距離は470メートル。1回目よりは100メートルのプラスだが、ああ、何とも不本意だなあ。どうにもリズムがつかめなかった。力を抜けず、姿勢も硬く、息があがってしまった。心ひそかに足をつかずに泳ぎきるつもりでいたのに、ああ、意気阻喪で呆然。
しかし、「次にもう一回やりたい」という思いも湧いてきた。これも私としてはいささか驚いた。負けてはいないじゃないか、岩崎クン。
今回は時間に負けた印象が強い。こうした不安はランにもあり、当初は30分以上走ることがとても不安で、30分で歩いてしまっていたことを思い出す。それを練習で克服したように、やはりスイムもこの壁を乗り越えないといけない。
1回目はまったくの絶望であった。しかし2回目は大いに落胆はしたものの「もう一息で次のステージに進むことができる」という思いが強い。
何人もの人から「300を越えると楽になる」とアドバイスを受けた。よし、300越えを目指そうじゃないか。
新年の 思いかなわぬ 泳ぎぞめ
頬をさす 寒風に期す 300越え
引越しのバタバタでだいぶ間があいてしまったなあ。
ちょっと気を入れ直して書いていきたい。
書くことで、前に進む意欲を確かめることになる。 -
大会初参加翌朝の心境 来年も出てみよう!
フロストバイト参加の翌朝。
今朝の起床は7時。4時半に一旦目が覚めたが、気持ちよく二度寝をして再びすっきりと目を覚ます。寝床で脈を測ると60。結構です。床を出る前に気になったのが身体の痛みだが、起き上がってみると、左の腰のあたりに多少の違和感はあるが、ほとんど痛みはない。気になっていた喉の痛みと鼻水も状態がよくなっている。
爽快であり、気持ちよく朝食にお茶漬けを一杯。おいしい。
昨日を振り返ると、足の指が痛くなったのは、やはり走り方の問題で、ペタペタと走るので、指を地面に打ち付ける感じとなる。後半足が痛く、すり足気味に走ってみると痛みが和らいだ。また、そうすると姿勢を意識し、腹筋に力を入れて身体の軸を守り、腰の回転力で足を前に運ぶ感覚があり、私なりに、よく言われる「体幹」の重要性を確かめることにもなった。
マラソンまでいく気はない、という心境は昨夜と変わらないが、今後フォームを改善して来年も走ってその成果を確かめてみたいと思った。単に今年よりいい記録といったものではない。今回の参加で気のついたことを1年かけて自分のものにしたらどうなるのかを知りたい、新しい自分に出会ってみたいという気持ちだね。
ちょうど読み終えたばかりの本に、今の私の気持ちを言い当てたような一節がある。
『日本の風土に欠けていたのは何なのでしょうか。一言でいえば「幸福」の観念-無償の喜びの感覚でしょう。あるいは「生きる」という単純なことに向き合う無垢な姿勢といっていいかもしれません。幸福とは過ぎ去るものであり、幸福であるためには、たえず幸福であるように生きなければなりません。所有物がなくなるという意味で幸福は過ぎ去るのではなく、幸福とはもともと生きることによって私たちが作ってゆくものなのです。生きることを喜ぶ気持ちがなければ幸福も何もありません。』(「手紙、栞を添えて 辻邦生・水村美苗 ちくま文庫」 引用は辻の一節)
もはや、日々を夢中で生きる若き年月は過ぎ去った。無垢に生きて幸福を味わうには何らかの意識的な操作が必要となる。しかもその操作は持続的でなくてはならない。さらに生きることを喜ぶ気持ちには「気持ちのよい汗」が何よりだ。
幸いにも、私にはトライアスロンが無垢に生きるための隘路となっているようだ。
冬の朝 窓開け放ち 冷気浴び
すこしだけ 前に踏み出す 冬の道
もちろん仕事も、そのような気持ちで、続けていきたいと願う。 -
フロストバイトロードレース 初参加!
今日は米軍横田基地で開催されたフロストバイトロードレースのハーフマラソンに初参加。
「初参加」というのは、こうした大会に出るのは本当に「小学校以来」ということで、私の58年の人生のなかでも、今日は記憶に残る一日となった。
ハーフマラソンの距離は多分21キロかと思う(当初は20キロと思っていたが)。で、タイムは自分の時計で2時間14分14秒。1時間で10キロ、2時間20キロ、21キロで2時間6分はいきたいと思ったがかなわなかった。
さて、本日のレースのことは、どこから何を伝えればいいのだろう。
書きたいことは山ほどあるが、どのような観点から何を伝えるべきか、疲れで神経がハイになっており、腰が据わらない。
そこで、まず、ハーフマラソンという「距離」について考える。
走った実感としては、当初の5キロ~10キロはペース形成期で、自己との対話が第一。10キロを越えると、やはり身体が軽くなり、ちょうど同様なペースで走る女性ランナーをターゲットにその後ろをついていく。その状態で、結構抜いていきながら15キロ。そこで更にその女性を抜いて、17キロになってからがきつかった。両足の親指を中心に指が痛む。これが困った。息はつけている。にもかかわらず、足が痛く、前に進まない。なるほどなあ。15キロと20キロでは確かに違う。
痛む足をなだめながら、ようやくの思いでゴールしたが、ここで考える。
マラソンに出る気はあるか? いや、ありません。20キロでいっぱい、いっぱい。
私にはトライアスロンのオリンピック仕様がちょうど頃合ということ。
だって20キロであれだけ足が痛くなる。40キロが身体にいいわけがない。
このレースは来年も出ることはあるかもしれないが、これが私の限界、というのが今日の感想。
逆に言えば、マラソンを完走できなくとも、トライアスロンには挑戦できるということだよ、ご同輩。
レース後、アスロニアの仲間と八王子のファミレスで食事、生ビール2杯。6時30分に帰宅し、洗濯機を回し、ゆっくり風呂に入り、ストレッチングの末、缶ビールとワンカップで、一人で祝杯。
結構な一日でした。
痛む足 木枯らしを受け ひた走る
一仕事 終えたところで 冬の酒
今日はご機嫌な状態で、身体は疲れ、呑んでいるので、これで終わり。
どうも口をきくのもおっくうな感覚。
ハイ、満足な一日でした。
ありがとう。 -
都立体育館プールで開眼? 呪文は「現在・現在」!
TTAのレッスンも正月休みに入り、昨日は夕方に帰宅してから1時間ジョグ。水族館で知られている大井勝島の公園を4周する。帰宅して風呂に入ったら、気持ちよく、湯船のなかでウトウト。やはり1時間ジョグは結構身体にこたえる。
そして今日は都立体育館のプールに出かけた。このプールは以前、TTAの水泳仲間のKさんがロタ島大会の前に特訓ででかけたことをうかがい、気になっていた。なんてったって本格50メートルプールだもの。そこでネットで調べてみたら、今日まで一般開放を行っていることを知り、よし! と腰をあげた次第。
さて、その結果は「よかった」のひとこと。
プールは低速、中速、高速、歩行にコースを分けてある。もちろん低速に入り、緊張のなかスタート。すぐに水深が深くなり、足がたたない。事前に分かっているが、緊張が増す。50メートルで壁につくと、ああ、壁が高くてつかまるところがない。足も立たない。あえぐようにターンをして、帰りの50メートル。それがなかなか着かない。焦りながらも100を泳ぎ、ハアハアと一息つくが、緊張が収まらない。
基本的には想定していた範囲であったが、驚いたのは壁の高さ。手をかけるところがない。ターンができない。気を落ち着けて2本目。残念ながら50でコースロープにつかまり一息。なんとか100を2本泳いだところで休憩時間。
休憩の間に、頭を整理する。「泳げているのだから焦るな」「ゆっくりとブレスに意識を集中」。
休憩後にまたスタートすると、前がつかえてしまう。あわててプールサイドにつかまると、監視員の方が心配そうに「大丈夫ですか?」「はい、前がつかえて焦りまして」「ここは追い抜き禁止ですから、つかえたらUターンしてください」。なるほど。これはいい。
まず、私はスイムはもちろん、バイク、ランとも、いつも追い抜かれ、引き離されて、追い抜くことはなかった。それが追いついた。正直、自信になりました。自信というのは自分の速さへの評価ではなく、「俺ぐらい遅くともここで泳いでもいいのだ」ということの自信。
次にいいと思ったのは「追い抜き禁止」。トライアスロンをやるのにそんなことは言っていられないのだが、初心者としては、追い抜かれると焦るんだよね。これで焦らなくてすむ。
よし、気を取り直して100を2本。だが50を越えると疲れる。キックも腕のプルも疲れてしまい、疲れが焦りを呼び、やっとの思いでの100メートル。
いったん上にあがり、また一息つき、しばし泳いでいる人を眺めてスタートすると、今度は意識が違った。まず、忘年会で知久さんに言われた「頭のなかで音楽が鳴る」感じを呼び込みたく、フォーフレッシュメン(ジャズ)、モーツアルト(クラシック)、マイケルジャクソン(ロック)といろいろ試してみるが、音楽が湧いてこない。困ったね。
と、そのうちに、呪文が頭に湧いてきた。「現在、現在、現在」。後先を考えず、先も見ず、鼻からのバブルを眺め、あるいは目を閉じ、アゴをひくことに意識を合わせ、「現在、現在、現在」という言葉だけを繰り返す。「現在のみを意識していれば、そのうち着くだろう」という信念に身をまかす。これが効を奏したようだ。息がグンと楽になり、100を2本泳ぎ、手ごたえを得た。
気分をよくして、手ごたえの記憶を確かめるべく25メートルプールに移りフォームのチェック。ポイントはブレスの際にアゴを引くことを確認する。
そしてまた50メートルに戻り、かなり意識を強く「現在、現在、現在」。すると「現在」がリズムになり、キックとプルの力が気にならなくなった。多分余分な力が抜けたのだろう。最後に1本と思ったが、調子がよく2本。今日は合計100を8本となった。
この「現在」の感覚はランも同様なのだが、スイムではどうしてもつかめなかった。それが今日つかめたのは、やはり50メートルプールのおかげだろう。
今日は行ってよかった。スイム開眼!??。
そこまでは分からないが、少なくとも「私の呪文」を見つけ出すことができたことを喜びたい。多分音楽はストーンズの「悪魔を哀れむ歌」がいいだろう。呪文なんだからね。「フーッ、フーッ」というやつだ。これをテーマミュージックとして1500へのスタートになることを期す。
Let me introduce my swim! hoo,hoo! ♭
東京都体育館プールは施設としても気にいった。鍵はIC機能で操作が簡単。手首に巻くのではなく、上腕に巻く方式がいい。ロッカールームにシャワーも綺麗で、湯船の風呂もある。値段は600円だが、風呂付と考えれば、銭湯の450円を引いて150円がプール代となる。安いじゃないか。時間は朝9時から夜の9時。
よし、これから通って1500メートルに挑戦しよう。まずは200メートルだね。今日はちょっとご機嫌です。
水中に 言葉を浮かべ 戯れる
冬の日に 水に浮かび 今を見る
帰りは入口のコーヒーショップで暖かいコーヒーを一杯味わいながら色川武大のエッセーを読む。
色川は「一生を通算して九勝六敗を続ける」ことの大切さ、難しさを説く。ふと、昨日のNHKテレビで立花隆と梅宮辰夫が中学時代に同級生であったことをドキュメンタリーで追った番組を思い出す。立花隆の「僕はいろんなところに出ているから、お金に余裕があるように思われるけど、いつもカッツカッツで、年末はどうしようかと思う」という発言に驚いて、そのことが頭にあった。あの立花隆がカッツカッツなら、私が余裕のないのも当たり前かと我が身を慰める。
年末は人生を振り返る時期であり、仕事、家族、自らの老後を考えれば思いも様々に乱れるが、スイムでの達成感を土台に振り返るのは、悪くないと正直思った。心のありようとは面白いものだ。 -
年の瀬を迎えて 新しい生活の始まりを実感
12月26日土曜日はTTAの今年最後のレッスン。南行徳でスイムの実戦トレーニング。バイクはデュアスロンのトレーニング。
スイムでは息があがってなかなか長く泳げない。この件につき、岩田コーチと意見交換。この前の木曜、渋谷のレッスンでは脈拍を測ったが、160後半か170近く。岩田コーチによるとやはりちょっと多い。つまり息があがっているということ。その会話を受け、レッスンの最後に10分ほどフリーの時間があったので、ブレスを特に意識して泳いでみて、かすかながら手ごたえを感じたように思えた。息があがるのは十分に息を吐いていないから、というのはシッカリと頭に入っているが、「十分に息を吐く」という感覚がなかなか身につかない。ブレスは平野コーチからもかなり特訓を受け、入口には立っているが、まだまだ自分のものにはなっていないんだよね。しかしフリー練習で、水中で大きく息を吐き、最後に顔を上げてパッと吐ききる感覚が少し理解できたように思う。このときのポイントは水中で鼻から吐く息によるバブルの光景だ。目の前にバブルが広がり、バブルを眺めつつ腕をかく。「ああ、このバブルなんだ」というのがこのとき感じたコツ。年末最後に確認したスイムの課題は「ブレス」で、課題克服のヒントは「バブルの光景」。
デュアルスロンは、500メートルのラン~ローラーでバイクを5キロ~ランで1.4キロというかなり実戦を意識したもの。トランジットも含め、バイクの所要時間が16分もかかってしまった。靴を脱いではくのが難しい。靴べらがほしい。
バイクのスピードはだいたい時速23キロ程度で、頑張っても25キロは越えることがなかった。もう汗びっしょり。一緒にメニューに参加した山田コーチはほぼ時速38キロとのこと。まさか山田コーチと比較するつもりはまったくないが、自分としては25キロを越えるのが目標かな。最後のランは1キロほぼ6分10秒のペースで、6分を切れなかったのが残念。しかし、「まあ、こなせたかなあ」というのが実感で、落ち着いてトレーニングできたかと思う。
先週は90分のランで、大変に消耗したが、今回もきつかった。そのため、先週も今週も日曜の大井埠頭のバイクはお休み。日曜はタップリと睡眠をとることになる。
1年の最後、トレーニングを開始してほぼ5ヶ月。年の瀬のレッスンは課題の確認も含め、トライアスロンが確実に暮らしの一部となっており、今年を振り返ると、新しい生活の始まりを確かなものとして実感する。
「新しい生活」という点で、最近とみに実感するのは、睡眠時間が長くなったこと。一度もトイレに起きず、8時間タップリと寝る。6時間でいったん目が醒めることはあっても、また、幸せな気分で二度寝を堪能する。同年齢では「最近は朝が早くて」「一度目が醒めると寝てられない」が決まり文句であるのに。トライアスロンで快眠を得たわけだ。
残りの快食、快便はいかに。
食生活は随分と変わった。以前は朝食重視を思想としいたが、いまは朝はバナナとスナック程度。昼は野菜が欲しくなって、中華ソバを食べることが多い。野菜ソバ、タンメンなど。それが実においしい。汁が心を満たし、血となり肉となる実感がある。食べることを楽しんでいる。
夕食はまだスタイルが定まっていないなあ。つい呑みすぎが問題だね。しかし呑む量は確実に減っており、この調子でいけば、近いうちに年相応の適当な状態を掴むことができるようになるだろう。
快便については、トイレに新聞をもたなくなったこともあり、短時間にいい便が出る。この数日は出血が気に掛かるが、これは年末の忘年会による下痢症状のため。痔で悩まされたこともあったこれまでを振り返ってみれば、いい状態と思う。
ということで、トライアスロンのおかげで快眠、快食、快便を得たことになる。いま書いていて、そのことを改めて確かめ、いささか驚いてもいる。
27日日曜は、土曜のトレーニングの疲れから、ゆっくりと8時過ぎに起き、家の片付け、仕事の整理、娘家族、息子、姉と集まってのクリスマス会。
引越しは1月20日過ぎと決定し、この家での最後のクリスマス会。そしてこれから最後の大晦日、最後の正月を過ごすことになる。妻との思い出がつまったこの家での最後の日々を、「トライアスロンで得た新しい生活の始まり」を実感しつつ、思い出に引きずられることなく、前を向いて過ごせているのは、それを意図して始めたこととはいえ、よかったとひとまず安堵している。
28日夜はトライアスロンショップ、アスロニア関係での忘年会。多くの若い方々の間に仲間として忘年会に参加していることに不思議な思いがする。だって私の長女が30歳。子どもの集まりに出ているPTAのようじゃない。
ここには思い出話や仕事のアレコレもない。話の中心はもちろんトライアスロン。皆さんとの会話から、来年の大会デビューは5月の天草から、ハワイのホノルルに変更を決意。「皆さんも行くなら私もそちらにしようか」「みんなも行くから一緒に行きましょう」といった会話が嬉しい。これも新しい生活の始まりの実感だ。
また、ブレスの苦しさについて、TTAの知久さん、アスロニアの富永さんから貴重なアドバイスをいただいた。
「ともかくゆっくり泳ぐこと。ゆっくり泳いでも実はスピードはそんなに変わらない」。スピードは変わらないは目から鱗でした。そのとおり。知久さんありがとう。富永さんの「出だしは誰でも苦しい。300を過ぎるとスッと楽になりますよ」には勇気つけられた。
年の瀬を 確かめ歩む 新しき
積み重ね 師走にながむ 新風景
若い人たちとの飲み会に参加するにあたって私が自戒していること。
呑みすぎない。一人で勝手にしゃべらない。一足早めに帰る。
ちょっと横で仲間に入れていただくぐらいが年寄りのたしなみ。
時折ご機嫌となって我を忘れてしまうが。。。。 -
安定したシーズンオフ とりとめのない日常
前回のブログが12月6日。今日が19日。いやあ、だいぶ時間がたってしまった。その理由としては、やはり忙しかったんだなあ。
まず、年末に向けてだいぶ仕事が立て込んできた。
また、通常の仕事以外に、イベントナビというイベントポータルサイトを一般社団法人として運営することにしたため、その設立手続きがなかなか手間取った。
忘年会など、年の瀬の飲み会が増えて夜の時間がとられるようになった。
引越し先が決まり、その準備が始まった。
もちろん火木土のトレーニングは続けている。
洗濯、掃除などの家事も、これはこれで結構時間がとられる。
といった状態で、起きてから寝るまで、とりとめもなく動きまわり、目の前の用事を済ませていく年末の日々である。
トレーニングとしては、火木土のTTAでのレッスン以外には日曜に水泳で出かけるぐらいで精一杯。本当は週に2回は1時間のランをこなしていきたいのだが、これについては、やはり夜の飲み会が影響しているね。
朝に走るという手もあるが、なんとか午前中に仕事の目鼻をつけたいので、朝はまずパソコンに向かい、そのまま昼になってしまう。
以上、あまり面白くもない近況報告だが、これが現実の日常。
シーズンオフの過ごし方については、岩田コーチの座学で、目標を立てて着実にこなすことが基本だが、無理をしてはいけない、というアドバイスが頭にあり、まずは火木土のTTAでのレッスンをベースにできるだけ安定して過ごしていくことを第一にしている。
そう、いまは安定してトレーニングに取組んでいる状態と思う。十分なトレーニングとは思わないが、日々働く日常を考えれば、この程度のペースで息長く続けるのが頃合のような気もする。
今日は南行徳のレッスンで、水泳はブイを回る3つの泳法を学ぶ。一つは回る内側の手をお腹に向けてかく、二つは回る外側の手だけを連続してかく、三つは背泳のように身体を回転させて進む方向を変える。いずれも体力の消耗が激しく大変なのだが、水のなかで身体を動かすことで進む方向を変えるというのは、まるで身体を舟を操作する感覚に似て、楽しさがある。そしてこのレッスンでも感じることは、身体を伸ばす姿勢の大切さ。特に足。回るときにややもすると膝を曲げてしまうのだが、伸ばす姿勢を維持するほうが、かえって楽に感じられる。いつも伸ばしていることが自然に身につくようにしていきたい。
ちなみに、今日の水泳は生徒は3名。それも私も含む2名は遅刻で、私が遅れて着いたときは、岩田コーチ、平野コーチ、山田コーチに、生徒はHさんしかいなかった。年末なんだよね。
続けてランは90分のジョグ。ランにはディズニーランドを原因とする高速の渋滞で遅れてきたMさんも参加で、生徒4名、コーチ3名の合計7名。江戸川沿いを45分で往復したが、風は冷たいが天気がよく、冬の風景はあくまでクリアで、さすがに疲れたものの、遅れずに走りきることができ、実に気持ちがよかった。
トレーニングを始めて4ヶ月が過ぎたが、このところ身体つきも一段としまったように思え、少しづつトレーニングの手ごたえを感じられるようになった。やはり年齢のためか、3ヶ月ではなく、1ケ月遅れた4ヶ月目で、ようやくトレーニングに向かえる状態になったように思われる。ただ、気になるのは体重が減らない。67.7キロ。65を割りたいのだが、そのためには食生活を少し考えないといけないのかなあ。
江戸川の 川辺を走る 冬景色
川を見る 冬の風受け 前前に
これといったポイントのない、とりとめのない今回の内容となったが、これが今のところの現実の報告。次は南行徳への引越しにまつわる顛末をご紹介したい。 -
ランは1キロ5分15秒(満足)、スイムは50メートル1分20秒(ああ遅い)
昨日は南行徳でスイム+ランのレッスン。シーズンオフとなり持久力をつける練習メニューとなっている。水泳は実戦を意識した練習メーニューで、例えば、5分間泳ぐ間に笛が鳴るとプールの底に指をつけるなど、突発的な事態への対応力強化といったものなど。
水泳は4ヶ月を経過し、始めた頃の25メートルがいっぱいいっぱいの状態からは進歩したけど、なかなか進まないなあ。薄皮を一枚一枚重ねていく感じで、その積み上げていく感覚は毎回新たな発見もあって嫌いではないのだが、果たしていつになれば「泳げる」ようになるのやら。来年5月の大会デビューを遠くに眺めるばかりの心境。
現在の状況と言えば、25メートルは何も考えず泳ぐことができるようにはなった。50メートルだと、ちょい緊張して後半25メートルがバタバタとしてしまうが、何とか手の内には入る。50メートルのインターバルも、まあ、キツイとは思うが、こなせるようになった。では100メートルとなるとどうか。今日は家の近くの伊藤学園プールで挑戦し、100メートルは泳げたが、逆に言えば、それでとまり。200を目指そうかとも思ったけど、あきらめちゃった。自分で限界をつくったというやつね。情けない。
また、スピードも少しはましとはなったものの、25メートルで30秒~40秒。50メートルで1分20秒もかかってしまう。やはり50メートルで1分をきるレベルにはならないと、1500メートルではひたすら長時間泳ぐことになってしまうよね。50メートル1分以内、25メートルをビート板バタ足キックで完泳というのがいまの2つの目標で、この目標はきっと同時に達成されるんだろうなあ。つまり、それが「泳げるようになった」ということのように思える。
一方のラン。土曜日のレッスンは、1周1.4キロの周回コースを4周で、各周ごとにだんだんとスピードを上げていくビルドアップトレーニング。始まるまえに自己申告があり、3周目に自己申告のレベルとなり、4周はそれを上回るのが目標。とはいえ、こちらは段階的にスピードをコントロールできる域には到底達していない。ゆっくりと早く、オンとオフの2つのスイッチしかないのが現状。とりあえず6分30秒を自己申告。
それが走ってみると、残り2周のオンのスイッチ状態で、1.4キロを7分20秒で2周することができた。これを1キロのペースで換算すると5分15秒となる。これは自分でも驚いた。6分をきることすら考えられなかったのに、5分の前半とは。これなら10キロ1時間以内も視界に入るではないか。しかも走っていて、爽快であった。走り終えたあともシャワーを浴びたようなサッパリ感があった。これが大切。しかも気になっていた右足アキレス腱も無事であった。ありがたい。
このランの感覚が、いつかスイムでも訪れないかと楽しみにしているが、さて、いつになることやら、あるいはやって来るやら、来ないやら。
でも、昨日のランは「早く走る」ことに意識を向け、そのなかでフォームを確かめることを心がけた。タイムはその成果でもあろう。
ということで、スイムについても、これまで考えてみたことはまったくなかったが、ランと同じように、「早く泳ぐ」ことをに意識を向け、そのなかでフォームを確かめることとしよう。
なんとか25メートル20秒~25秒あたりを狙いたい。1メートル1秒だね。これでも相当に遅いけど、そこがスタート地点のような気がする。
前を向き 木枯らし受けて 日を眺む
汗をかき 一人むく柿の うまさかな
伊藤学園のプールは、日曜の11時30分~12時50分がお勧め。人がほとんどいなくなる。最後の10分は私一人という贅沢さ。電車賃を使ってもプール代は350円なので、行く価値はあると思いますよ。 -
コンディショニング 白戸校長の座学から
今日はスイム+ランのレッスン。これまで気になっていたアキレス腱の痛みは果たしてどうなったのか。ランのレッスンは1時間のジョギングであったが、天候もよく、幸いにして気持ちよく走り終えることができた。岩田コーチからもご心配をいただき「足は大丈夫でしたか?」と声をかけられ「正直ホッとしました」と応えることができて嬉しかった。
レッスンのあとは風呂で汗を流し、水風呂でアイシング。まだジンジンする感覚もあるが、痛みとまではいかない。大事にケアをしていこう。
アキレス腱を痛めたちょうどこの時期、TTA(東京トライアスロンアカデミー)白戸太郎校長の座学を受講して、とても参考になったのでお伝えしたい。テーマは「コンディショニング」。
・コンディショニングの目的
・アマチュアは過酷?(生活の中の練習)
・加齢という現実(加齢とリカバリー)
・自分の体調を管理する
・良好なコンディション→良好なサイクルへ
・セルフコンディショニング
・他動的コンディショニング
・水分、食事補給
といった項目での講義だったが、特にお伝えしたいことは、「ああ、そうなのか」「そうなんだ」と腑に落ち、共感し、胸に沁みる「言葉」がいくつもあり、書きとめたものから、下にご紹介する。
いい体調で、いい練習をしないと、いい大会にならない
リカバリーがとれているのか、とれていないと練習は身体を壊しているだけ
調子がいい練習をしているのか
練習を休む勇気をもつ
ストイックな自分に酔うのは長距離スポーツの罠
週1回のいい練習のために練習をする
練習の前に体調
故障は大きくなるチャンス
このスポーツは長く続けないと本物になれない
自分で自分の体調を管理する
基本的な趣旨としては、日常的な体調管理の大切さと、初心者に陥りがちなオーバートレーニングへの戒めであったのだが、私が感じるのはこれらの「言葉」が含む情感、実感といったものであり、こうした「言葉」で語られるところが凄いと思う。
また、こうした「言葉」をもつ人が校長をとなっているところがTTAの個性、魅力であるとも思う。
特に私の胸に沁みた「言葉」は次の二つ
・週1回のいい練習のために練習をする
・故障は大きくなるチャンス
この「言葉」は、これからトライアスロンを続けていくなかで、自らへの励ましとして、何度も振り返るような気がする。
今日のスイムは参加者の少ないこともあり、平野コーチにほぼ付きっ切りでみていただいた。ありがたいことです。さて、課題は、言うまでもなくいろいろあるが、ポイントはやはりキック。キックで息が続かずすぐに立ってしまう。なんとか25メートルはビート板キックでいけるようになりたいなあ。そうすれば、ちゃんと浮くことができるようになるだろう。
落ち葉踏み 身体に耳を かたむける
日一日 風に包まれ 秋の空
レッスンの帰りは銀座に出て、4丁目のライオンでビールにステーキ。肉が食べたかったんだ。美味しかったあ。それから山野楽器でなつかしのフォーフレッシュメンを買い、オープンコーラスにひたる。最後の曲目は「枯葉」。これが私の秋の気分。
明日は久しぶりに大井埠頭のバイクに行って風に包まれてみよう。